ここから本文です

建築、土木に普及加速 小松精練、金沢工大共同開発の炭素繊維複合材

7/29(土) 2:16配信

北國新聞社

 小松精練(能美市)と金沢工大革新複合材料研究開発センター(ICC)は、共同開発した熱可塑性炭素繊維複合材について、建築・土木分野への普及を加速させる。複合材が日本工業規格(JIS)に認定される見通しとなったことを受け、製造の速度を上げ、現状の耐震補強材としての利用にとどまらず、建築の構造材や土木に活用を広げる考えである。

 28日、白山市の同センターで会見した小松精練の奥谷晃宏取締役技術開発本部長、鵜澤潔センター所長が明らかにした。炭素繊維のJIS化は初めてで、約1年後に認定される見込み。

 経済産業省の審議会である日本工業標準調査会が、小松精練が提案した「耐震補強用引張材―炭素繊維より線に関する標準化」のJIS化を決めた。JIS化により、炭素繊維複合材の性能の評価方法が標準化されることで、建築材などとしての普及が期待される。

 熱可塑性炭素繊維複合材「カボコーマ・ストランドロッド」は、炭素繊維糸と熱可塑性樹脂を組み合わせたロープ状の材料で、鉄の4分の1の軽さながら耐久性や柔軟性に優れる。ICCは製造技術の開発、強度の評価を担った。

 複合材は2015年11月に小松精練の旧本社棟の改修工事、今年1月には善光寺経蔵の保存修理で使用されている。

 今後、小松精練などを含めた原案作成委員会がJISの原案を作成する。奥谷氏は「国の基準として認められる意義は大きい。実績を重ねれば、建築の構造材や土木分野での活用の可能性が広がる」と話した。

北國新聞社

最終更新:7/29(土) 2:49
北國新聞社