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輪島流もてなし、ウルシでお茶 漆芸美術館、クルーズ船乗客に提供

7/29(土) 2:21配信

北國新聞社

 県輪島漆芸美術館は、同館周辺に植えられたウルシの実を使って「うるし茶」を作った。職員が手間と時間を掛け、実を天日に干してから煎(い)り、コーヒーのようにドリップした茶で、28日は大型客船「ぱしふぃっくびいなす」の輪島寄港時に来館した乗客に振る舞い、独特の香ばしい香りで「漆の里」輪島のPRに一役買った。

 美術館によると、ウルシの実を茶に加工する風習は輪島にはなく、隣接する県立輪島漆芸技術研修所の職員が試しに作って愛飲していたのが始まりという。「香ばしくておいしい」と口コミで伝わったことから、同館では5年前から製法を試行錯誤し、イベント時に提供してきた。

 ウルシの実は表面が蝋(ろう)で覆われており、茶にするには、乾燥させて熱湯で十分に洗い落とすなど手間が掛かる。洗った実はフライパンで煎り、粉末にする。

 28日は職員が入れたての一杯で来館者をもてなした。客船のオプショナルツアー客を含む約70人が堪能し「そば茶に似て、上品な味わい」と好評だった。

 うるし茶を提供した器は、輪島塗技術保存会の伝承者養成事業で制作され、若手の職人が蒔絵(まきえ)と沈金の技法で、市の花である雪割草を描いた。

 うるし茶は、8月2日に再び「ぱしふぃっくびいなす」が寄港する時にも美術館で提供される。同館の担当者は「輪島塗の滑らかな肌触りと、輪島ならではの茶の香りを楽しんでほしい」と話した。

 県輪島漆芸美術館の「ふれて感じる、うるしの温(ぬく)もり企画」は28日同館で始まり、来館者が輪島塗の沈金、蒔絵の文様付け実演に見入った。輪島沈金業組合と輪島蒔絵業組合が共催した。29、30日と8月2日にも開催される。

北國新聞社

最終更新:7/29(土) 2:54
北國新聞社

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