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若手を牽引する存在に 宇津木瑠美が抱える“生みの苦しみ”

7/30(日) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 米国、ブラジル、オーストラリアと戦う「トーナメント オブ ネーションズ」に参戦しているなでしこジャパンが28日(現地時間27日)、米国シアトルで開催されたブラジルとの初戦を1―1で引き分けた。この試合でキャプテンマークを巻いたのが宇津木瑠美(シアトル・レイン)。先月の欧州遠征はケガで途中離脱を余儀なくされたが、今回は初戦を所属チームのホームで戦うということもあり、モチベーション高く臨んだ一戦だった。

 今大会は主力CBの熊谷紗希(リヨン)の招集がかなわなかったため、鮫島彩(INAC)が初めてCBに起用された。宇津木は、最終ラインのケアに中盤でのセカンドボールのせめぎ合い、前線へのフィードと何役もこなさなければならなかったが、海外で培ったフィジカルコンタクトの強さを生かし、あらゆる場面でボールに絡んだ。

 試合は籾木結花(ベレーザ)のゴールで先制するも、残り3分で同点に追いつかれ、ドローに終わった。宇津木は「失点の不安よりも得点を奪える機会の方が多かったと思う。このチームは『得点を奪えるチーム』なんだと思う」。続けて「でも、終了間際に決勝点をもぎ取る強さはないのが現状なんだと思います」と悔しさをにじませた。

 16歳でなでしこ入りした宇津木も28歳。チームになくてはならない存在となり、仲間を牽引していく者として“若かりし頃とは違う”苦しみを抱えている。新チーム発足時に誰もが通る生みの苦しみではあるが――。

 若手をどう導き、いかにして新なでしこジャパンを形づくるのか。上の世代を押し上げ、下の世代を引き上げてきた宇津木だからこそ、出来ることが、きっとあるはずだ。
(フォトジャーナリスト・早草紀子)