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【大阪】大阪桐蔭追いつめるもV逃した“純白の公立”大冠、躍進の理由

7/31(月) 6:04配信

スポーツ報知

◆全国高校野球選手権大阪大会 ▽決勝 大冠8―10大阪桐蔭(30日・大阪シティ信金スタジアム)

 今春のセンバツ覇者・大阪桐蔭が、センバツ決勝では初の2本塁打を記録したスーパー2年生・藤原恭大中堅手のV弾で大冠(おおかんむり)に逆転勝ちした。大冠は6点を追う9回に4得点で猛追したが、あと一歩及ばず。27年ぶりの公立校Vを逃した。

 大逆転ムードに、大冠の一塁側スタンドが燃えた。6点を追う9回。1死三塁から3連打で2点を返した。なおも2死二、三塁で5番・猪原隆雅が打席に入った。「誰一人、諦めていない」。主将がはじき返した打球は、仲間の思いに押されて左翼線を抜けた。2点差に迫る2点適時二塁打。「悔しさは全然ない。全力でやり切った」。後続が倒れて、1990年の渋谷以来27年ぶりの公立校Vは逃したが、4打点を挙げた猪原らナインの表情には笑顔があった。

 攻撃こそが大冠野球だ。「大阪で勝つには打力が必要」。就任21年目の東山宏司監督(55)は冬場に1・5キロの木製バット、1・8キロの鉄柱などを1日3000回振らせた。900グラム台の試合用バットは倉庫に片付け、選手の甘えを消した。「ストライクは全て振れ」。無謀にも思える積極性で、0―1の3回には4連打を含む5安打4得点で一時は逆転。13安打8得点はセンバツ王者に引けを取らない打力だった。

 部員106人の大所帯だが個別に指導する。他部と共用のグラウンドでは各自が週2回程度しかフリー打撃をできないが、指揮官は「一人ずつ時間と労力をかける」と午前6時半からの朝練にも必ず顔を出した。

 約7年前に私立校に敗れ、「初心に帰るため」とユニホームを全身白に統一した。黒土にまみれた教え子の笑顔を眺め、指揮官は泣いた。「うちの野球ができた。白いユニホームが駆けめぐってくれてうれしい」。来年こそ、“純白の公立”として初の甲子園に立つ。(浜田 洋平)

最終更新:8/1(火) 1:24
スポーツ報知