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粉飾決算が減らないのは、恥ずかしくないから

7/30(日) 21:20配信

投信1

赤字企業が決算を偽って黒字であると発表することは、悪いことです。経営者等が刑事罰を受ける可能性もあります。それなのに、粉飾決算をする会社が後を絶ちません。なぜなのでしょうか? 

日本の刑事裁判は罰が軽い

筆者が大学生だった時、法学入門で「殺し6年」と教わりました。今でも、初犯で1人殺害しただけなら、おそらく懲役10年以下でしょう。「目には目を、命には命を」と言われるわけでは無いのです。日本の刑事裁判は、罰が軽いのです。

罰が軽い理由の一つは、日本人が「恥の文化」だからでしょう。犯罪者は、本人のみならず家族を含めて一生白い眼で見られ続けるのです。これは、犯罪に対する制裁として充分に重いでしょうし、犯罪の抑止力としても充分な効果が期待できるでしょう。だから、罰は軽くても構わないのです。

粉飾決算は恥ずかしくない

しかし、そこには重要な例外があります。粉飾決算は、恥ずかしくないのです。会社を救うために行なっているという自負があり、経営者も経理部員も自分がヒーローだと思えるのです。だからこそ、粉飾が発覚しても、堂々と会社のOB・OG会で談笑したりできるのです。

「会社が一時的に赤字に転落しているけれど、遠からず黒字を回復するだろう」という時、何もしなければ銀行に融資を引き上げられてしまい、倒産してしまうかもしれませんが、粉飾決算をしておけば銀行の融資が引き続き受けられるので、黒字を回復してから粉飾分を穴埋めすれば(赤字の年と黒字の年を、両方とも±0だったことにすれば)、何事もなかったことにできるのです。

これにより、会社を救うことができ、従業員を路頭に迷わせずに済みます。銀行にとっても、赤字の借り手を清算して少額を回収するよりも会社が立ち直って全額が回収できる方が良いに決まっています。自分は世の中の役に立っているヒーローなのです。仮にバレたとしても、決して恥じる必要はないのです。

仮に、見込みがはずれて黒字を回復できずに倒産してしまった場合には、銀行に迷惑をかけますが、従業員の雇用を一定期間守れたのですから、まあ、仕方ないでしょう。

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最終更新:7/30(日) 21:20
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