ここから本文です

cinema staff「今日で完成する」全国で育てた「熱源」ツアー最終/レポート

7/30(日) 12:30配信

MusicVoice

 ロックバンドのcinema staffが7月28日に、東京・恵比寿LIQUIDROOMで全国ツアー『Release tour 「高機動熱源体」』のファイナル公演をおこなった。5月17日にリリースされたアルバム『熱源』を引っさげ、6月1日の渋谷WWW Xを皮切りに全国19カ所を回るというもの。16本を9mm Parabellum BulletやSUPER BEAVERら様々なバンドとツーマンで回り、3本をワンマンで展開。この日はワンマンライブでダブルアンコールまで巻き起こり、アルバム『熱源』から全曲と「theme of us」や「Poltergeist」など全21曲を届けた。ベースの三島想平は「『熱源』は今日で完成すると思っています」と語り、LIQUIDROOMを熱狂させた。

「熱源」でツアーファイナルはスター

 恵比寿の駅前は夏祭りで賑わっていた。全国19カ所を回ってきたツアーも遂にファイナル。多くのオーディエンスが、『熱源』完成を見届けようと恵比寿LIQUIDROOMに集結した。ステージ後方にはcinema staffのバックドロップ。開演の定刻を少々過ぎたところで暗転すると、Climb The Mindの楽曲が流れメンバーがステージに登場。響き渡るギターのフィードバック音がフロアに緊張感を与え、「熱源」でツアーファイナルの幕は開けた。オーディエンスもバンドが放つ熱を掴むかのように手をステージに向け差し伸べていた。続いて、ニューアルバムの曲順通りに「返して」に突入。疾走感のあるアップチューンで一気に引き込んでいく。

 ブレイクがスリリングさを与えた初期のナンバー「AMK HOLLIC」。そして、アドレナリン放出の扇情させるナンバー「チェンジアップ」では、高揚感を抑えられなくなった辻友貴(Gt)がギターを置き、フロアへダイブし盛り上がりは加速度を上げていく。三島想平(Ba)が「サッカーは好きか?」と投げかけ、一転してポップさを醸し出した「el golazo」へ。オーディエンスも三島の声に合わせクラップをおこない、ライブならではの一体感。「この笛をしばらく吹けないと思うと切ないですが、吹かせていただきます!」と三島によるゲーム終了を告げるホイッスルから「diggin'」へと流れ込んだ。

 「まだやれることあるよな」と三島の言葉から「希望の残骸」を披露。メロディアスかつ疾走感溢れるナンバーはフロアに躍動感を、「メーヴェの帰還」ではイントロからマイナーコードでシンクロ率の高い“キメ”で高揚感を煽り、楽曲の世界へと誘う。そして、ディストーションの効いたベースサウンドに辻のシューゲイズしたギターが絡み合い「ビハインド」に突入。久野洋平(Dr)の攻撃的なドラムを筆頭に、ラウドサウンドで紡ぐ約2分間という衝動。そのサウンドの上に飯田瑞規(Vo、Gt)の凛とした歌声が楽曲をさらに鮮やかに際立たせた。

 叙情的な美しいギターのアルペジオから「souvenir」へ。沸々と内面から燃えたぎらせるような感覚をオーディエンスに浴びせていく。メロウなナンバーながらも“熱源”を感じさせる。イントロでの三島の和音による豊かな低音、そこから飯田と辻の複雑に絡み合うギターアンサンブルが印象的だった「波動」。空中を浮遊しているかのような優雅なビートが、会場を包み込むような感覚を与えてくれた。続いて、辻のコーラスが楽曲をさらなる広がりを見せた「salvage me」と展開。メロウなナンバーでの、飯田の伸びやかで太く温かい歌声はまた格別な感情を与えてくれるようだ。

1/2ページ

最終更新:7/30(日) 12:30
MusicVoice