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縄文遺跡群、世界文化遺産登録推薦へ5度目の挑戦

7/30(日) 12:01配信

デーリー東北新聞社

 北東北3県と北海道が世界文化遺産への登録を目指している「北海道・北東北の縄文遺跡群」を巡り、文化庁は31日、文化審議会世界文化遺産部会を開き、2019年の登録に向けて国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦する候補1件を選ぶ。縄文遺跡群世界遺産登録推進本部(本部長・三村申吾青森県知事)は今回が5度目の挑戦。縄文文化の価値を探求し、魅力の発信に努めてきた各地の関係者は「今年こそ国内推薦を」と期待を込め、審査の行方を見守っている。

 北海道・北東北の縄文遺跡群は、北海道、青森、岩手、秋田の4道県で構成する縄文時代の文化や生活跡を示す遺跡(17資産)。青森、岩手県北関係の遺跡には、是川石器時代遺跡(八戸市)、二ツ森貝塚(七戸町)、三内丸山遺跡(青森市)、御所野遺跡(一戸町)など9遺跡がある。

 青森県は05年度から縄文遺跡群の世界遺産登録を目指し、07年度以降は4道県の枠組みで取り組んできた。ただ、登録推薦は13年度から4年連続で見送られた。

 「17資産特有の価値が説明できていない」との指摘を踏まえ、今年3月末に文化庁に提出した推薦書素案には、図表を活用して縄文文化が繁栄した背景などが伝わるよう修正した。

 是川遺跡のキャラクターのイラストを入れた食器の製作など機運醸成を図ってきた八戸市。是川縄文館の古舘光治館長は「国内推薦を得ることで、市民が縄文文化に関わるきっかけになれば」と期待を込める。

 県外からの見学者も増えている二ツ森貝塚遺跡保存協力会の鎌本義明会長は「遠くは福岡県や京都府、愛知県など各地から見学に来てもらっている」と関心の広がりに手応えを強調。

 二戸市の二戸駅にPRブースを設置するなど広報活動に力を入れる一戸町。御所野縄文博物館の高田和徳館長は「町民の期待が年々高まっているだけに『今回こそは』という思いがある。31日は静かにその時を待ちたい」と、はやる気持ちを抑える。

 「それぞれの遺跡で活動する団体の啓発活動が実を結んでくれるといい」と話すのは、三内丸山応援隊の一町田工(いっちょうだたくみ)会長。青森県世界文化遺産登録推進室の岡田康博室長は「最終目的は登録。推薦で将来の登録が保証されるわけではない」と冷静に結果を待つ。

 今回の選考対象は縄文遺跡群のほか、「金を中心とする佐渡鉱山の遺産群」(新潟県)、「百舌鳥(もず)・古市古墳群」(大阪府)の2件。

デーリー東北新聞社