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米海軍の軽空母、なにをもって「軽」なのか 新型導入検討もサイズは実にアメリカン!

7/30(日) 12:11配信

乗りものニュース

米海軍、「軽空母」導入を検討へ

 アメリカ上院軍事委員会は2017年6月29日、緊急事態において迅速に航空戦力を投入することを目的に、アメリカ海軍へ新しい「軽空母」の導入を検討することを発表しました。

【写真】米最新鋭空母「ジェラルド・R・フォード」

 現在アメリカ海軍は、満載排水量約10万トンのニミッツ級空母が10隻、そして新しいジェラルド・R・フォード級空母が1隻と、合計11隻の空母を保有しており、またこれらの空母において運用されるF/A-18E/F「スーパーホーネット」など艦上戦闘機約50機を中心とした「空母航空団」を9個、編成しています。

 10万トン級の空母11隻に航空自衛隊の倍近い約500機の戦闘機を保有と聞けば、さぞ大兵力に感じられるかもしれませんが、空母は休息や整備期間、訓練航海期間、実戦投入期間をそれぞれ1/3ずつ充ててローテーションしているため、実質3隻から4隻程度で全地球をカバーしなくてはならず、かなり厳しい運用を強いられているのが実情です。

 冒頭の、小さく安価な新型軽空母を導入するという計画は、ある程度の能力は犠牲としながらも実働可能な空母を増やし、即応力を高めるのが狙いであると見られます。

そもそも「軽空母」とは

 軽空母という艦種はあくまでも大型空母に対して相対的に小型のものを指す名称であり、軽空母に分類するための基準は特にありません。

 現在のアメリカ海軍には軽空母はありませんが、第二次世界大戦時には軽空母ならびに護衛空母と呼ばれた約1~2万トンの小型の空母を大量生産しており、日本のマニアの間ではその就役ペースから「週刊空母」などといわれています。

 アメリカ海軍は1945(昭和20)年のピーク時に、実に100隻もの空母を配備するに至るも、大戦終結後は戦闘機のジェット化・大型化にともない空母を大型化する必要があったこともあり、小さな軽空母の価値は急速に失われ、以降は8万トン超の「スーパーキャリアー(超大型空母)」のみが建造されるようになります。

 現在では、ヘリコプター並びに垂直離着陸戦闘機を主に運用する空母を軽空母と呼ぶことがあり、海上自衛隊のいずも型護衛艦は戦闘機こそ搭載しませんが、軽空母であるといえます。

 アメリカ海軍の新型軽空母がどの程度の大きさとなるかは未定ですが、第二次大戦末期に進水し1992(平成4)年まで運用された、ミッドウェイ級航空母艦と同程度になるのではないかと見られます。

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