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核廃棄物の最終処分候補地示した地図公表-全国の8割の自治体含む

7/28(金) 17:42配信

Bloomberg

経済産業省は28日、原子力発電に伴い発生する放射性廃棄物の最終処分地として、科学的条件が合致する可能性の高い地域を色分けした日本地図を公表した。全国約1800の自治体のうち8割の1500超が候補地に含まれる。今後全国で説明会を実施し、次のステップとなる詳細調査の受け入れにつなげていく。国内で商用原発が稼働してから半世紀を経て、ようやく廃棄物処分に向けた具体的な動きがスタートした。

今回公表した「科学的特性マップ」は、原子力発電に用いた使用済み核燃料からウランとプルトニウムを取り除いた高レベル放射性廃棄物の処分地を選定する作業の一環。火山や断層、隆起や浸食など地殻変動の大きい地域や、今後掘削する可能性のある油ガス田の分布地を避け、日本の国土の3分の2が候補地として残された。このうち約半分は、廃棄物の海上輸送に適した沿岸部に当たる。

世耕弘成経産相は28日の記者会見で、「最終処分の実現に向けた重要かつ長い道のりの最初の一歩」と述べた。今回色分けされた科学的条件の合致する可能性の高い地域で、文献や地層などに関する20年にわたる詳細な調査を実施し、最終処分地を選定する予定だ。世耕経産相は最終処分の候補地から福島第一原子力発電所事故の被害を受けた福島県や、核燃料サイクル施設を受け入れた青森県は除外する方針を示した。

高レベル放射性廃棄物は、核燃料として再利用するウランとプルトニウムを取り出した後の廃液をガラスで固めたもので、来年度稼働が予定されている使用済み核燃料の再処理工場で処理される。地下300メートルの最終処分施設に埋設する計画。総事業費は3兆7000億円に上り、埋設完了までに100年かかると見積もられている。

資源エネルギー庁の小林大和・放射性廃棄物対策課長は同日の記者説明会で、最終処分の安全性を強調。その上で、処分地受け入れに伴う人材流入で地域の教育水準が向上するほか、企業誘致などによる生活インフラや固定資産税の充実が期待され、「受け入れは地域の持続的発展に寄与する」と説明した。また文献調査で最大20億円、地層調査で最大70億円の交付金が受け入れ自治体に支払われる。

「科学的特性マップ」の色分けの説明

Emi Urabe, Stephen Stapczynski

最終更新:7/28(金) 17:42
Bloomberg