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【週間為替展望】雇用統計次第では円高の進展も 投機筋の円ショート拡大

7/31(月) 10:30配信

ZUU online

前週(7/25~7/28)の東京為替市場では3週連続の円高となり、28日の東京銀行間のインターバンク市場の17時のレートは111円12銭で終え、週間で63銭(0.6%)の円高となった。ドル円の週間の高値は7月26日の112円08銭、安値は24日の110円71銭だった。

欧州テーパリング懸念によるユーロ高・ドル安のトレンドに加え、FRBの利上げペースが緩和するとの見通しでドル安が進み円高傾向が続いた。26日の米FOMCでFRBは金融政策を予想通り据え置いた。声明が物価上昇率の低下を懸念する内容であったため、イエレン議長が利上げに対してハト派的になったと市場は判断してドル安が進行した。

シカゴ通貨先物(IMM)の投機筋(ヘッジファンド)の円ドルの売りポジションが7月18日時点で12万6919枚のネットショートと2年ぶりの高水準にまで膨らんでいる。円高が進行したことで25日には12万1489枚まで減ったがまだ高水準。今後のドル円の動きを左右しそうで、もう1段の円高があれば買い戻しの円高が進行する懸念が残る。

■前週(7/25~7/28)の振り返り

24日東京為替市場円は2日続伸、17時の東京インターバンクレートは前日比93銭円高の110円82銭で終えた。

ECBのテーパリング懸念でユーロ安・ドル安が進行し、クロス円で円高が進んでいる。日本株が124円安と2万円割れまで売られたこともリスク回避の円安になっている。

25日の東京為替市場は3日ぶりに円安に、17時のレートは前日比40銭円安の111円22銭で終えた。

ドル円は一時110円83銭まで下落したが、米国長期債利回りが昼前から2.25%付近で下げ渋りドル安傾向が一服した。

日経平均株価は続落で取引を終えたほか、米株式先物がマイナス圏で推移しており、ややリスク回避的な円買いが強まったとみられる。連日の日銀のETF買いで日経平均が下げ渋っていることも円安を牽引した。

26日の東京為替市場で円は続落、前日比63銭円安の111円85銭だった。

NYダウが100ドル高と上げ、日本株も2万円回復。ドル円は102円台で取引が始まったものの、米FOMCの結果待ちで動意薄。米国長期債利回り2.32%ではりつき、ドル円も日中の値動きは29銭の狭いレンジでの商いに終始した。

27日の東京為替市場で円は反騰、17時のレートは前日比63銭円高の111円22銭で終えた。

26日の米FOMCでFRBは金融政策を予想通り据え置いた。声明が物価上昇率の低下を懸念する内容であったため、イエレン議長が利上げに対してハト派的になったと市場は判断しドル安が進行した。円は対ドルで一時110円79銭まで買われた。

28日の東京為替市場で円は続伸、17時のレートは前日比10銭円高の111円12銭で終えた。

6月の米耐久財受注額は前月比6.5%増と市場予想以上に増え、28日発表の4-6月期の米GDP速報値の予想を引き上げる金融機関が相次ぎ海外では一時111円70銭まで円安が進んだ。ただ、NYダウは続伸して史上最高値を更新したものの、午後からハイテク株が急落したためリスク回避の円高が再燃し往って来いとなった。東京時間でも一時110円87銭までの円高があったが111円台で引けている。

■先週の海外動向を振り返る

28日の海外市場でドル円は一時110円55銭と6月15日以来の円高となった。この日発表の17年4-6月期のGDP速報値が前期比2.6%増と市場予想の2.7%を下回り、米長期金利が低下しドル安が進んだ。

もっとも、NYダウは33ドル高と4日続伸3日連続で史上最高値を更新している。株式市場はFRBがハト派に転じ利上げペースがスローダウンすることを好感している。北朝鮮が深夜にICBMを発射したと伝わったが為替相場への影響は限定的だった。

■「7/31~8/4」の為替展望

今週のドル円のメインシナリオは、109円93銭から112円16銭のレンジを想定している。

今週は4日に米雇用統計がある。今週も米景況感で為替が振り回される展開が続きそうだ。基本的には指標がポジティブサプライズならドル高、ネガティブサプライズならドル安になることが多い。

夏枯れ相場で市場のボラティリティが低下しており110円から112円のレンジ内での動きとなる可能性が高いが、雇用統計がネガティブに出た場合など円高の進行によっては、シカゴ通貨先物(IMM)の投機筋(ヘッジファンド)の円ドルの売りポジションのロスカットが進み円高が進む可能性があるので注意したい。

テクニカルでは、一目均衡表の雲の下限110円40銭がサポート、これを抜ければ109円93銭(16年11月から12月の上げ幅の半値戻し)が次のターゲットになる。レジスタンスは一目均衡表の転換線である111円66銭、抜けた場合は200日移動平均である112円16銭が次のターゲットとなろう。

今週の重要なイベントは、8月3日の安倍内閣改造。内閣支持率が調査によっては30%割れになっており現状を打開することができるかが注目。8月2日から8日までフィリピンでASEAN外相会議。

経済指標は、日本では31日の6月の鉱工業生産、1日の新車販売台数がある。海外では31日にユーロ圏7月のCPI、中国の7月の製造業PMI、1日の米6月のPCEコア・デフレーター、7月のISM製造業景況指数、7月自動車販売、ユーロ圏4-6月GDP、2日に米7月のADP雇用統計、4日に米7月の雇用統計がある。

米7月雇用統計が最重要。非農業部門雇用者数は17.8万人増、失業率は4.3%がコンセンサス。コンセンサスを上回ればドル高、下回ればドル安になる可能性が高い。欧州のテーパリング議論が高まる中、ユーロ圏CPI、GDPには注目が集まる。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

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最終更新:7/31(月) 10:30
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