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千代の富士一周忌 最後の関取千代翔馬「さみしい1年だった」

7/31(月) 16:55配信

デイリースポーツ

 元横綱千代の富士の先代九重親方が亡くなり、7月31日で1周忌を迎えた。九重親方(元大関千代大海)と弟子らは滋賀県草津市の巡業で黙とうを捧げた、部屋のある東京でも先代親方夫人、現親方夫人らとOBが集まり、お墓参りをした。

 九重親方は「亡くなった最初は沈んでいました。元旦にみんなが部屋に集まってそこから変わった。二言、三言、師匠から思い出の言葉がある。おのおのが思い出して一つ一つ言われたことに真剣に取り組んだ。俺も一生懸命指導した」と悲しい1年を振り返った。

 指導は先代から受け継いだものそのままだ。「俺の体は先代しか染みついていない。8割型、師匠の考え方。師匠ならこういうだろうな、と。精神論で技術をああしろ、こうしろじゃない。妥協を許さない人だった。先代の足元にも及ばないけど、一生懸命に部屋を引っ張って、横綱、大関を部屋から出すことをきょう誓いました」と決意を新たにした。

 平幕千代の国は度重なるケガから復活し、夏場所では自己最高位の東前頭筆頭にまで番付を上げた。「自分なりに前を向いてしっかり進んで行こうと。先代は自分の相撲に対し『いい時は元気があって、気持ちを表に出して取る。元気いっぱいだとお前の相撲は』と気迫を褒めて頂いていた。自分は相撲が下手だから、褒めてもらった相撲を伸ばしていきたい」と天国にさらなる成長を届ける。

 先代親方が育てた最後の関取、千代翔馬は「さみしい1年だった。師匠がいなかったら相撲界に入っていなかった」と恩人だった。いつも「一生懸命やれば必ずいいことが返ってくる」と言われ、信じて精進した。

 130キロに満たない細身の体で大きな力士を真っ向勝負で投げ捨てる姿は「神様」と言う。今も携帯電話には千代の富士の現役時代の動画を多数保存し、送られた言葉も残し、何度も繰り返して見ている。「親方は26歳で横綱だった。僕も今、26歳。少しでも番付を上げたい」と、天国へ恩返しを誓った。