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ブランドはもういらない? 消費が後押しする「ブランドレス」

7/31(月) 12:13配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

私たちが知っている「ブランド」の概念が、急速に変わりつつある。

新旧問わず、小売業者は消費者と、消費者が購入するモノのつながりを根本から考え直すべき時期にさしかかっている。

【画像】最近創業したオンライン小売業「ブランドレス」が作ったピーナッツバター。

今や、同等のクオリティーの商品がより安価に手に入るなら、ブランド名にはこだわらない ー ハインツのケチャップでなくとも、ダヴの石鹸でなくともかまわない ー という人が増えている。

こうしたブランドに対する消費者の新たな心理傾向は、今後も続くだろうと予想するのが、その名の通り、ブランド名のない商品を販売するオンライン小売業者「ブランドレス(Brandless)」だ。

同社は、かつて「ジェネリック」と呼ばれた、ピーナッツバターやハンドソープ、キッチントングなど様々なプライベートブランド商品を、一律3ドル(約330円)で展開している。

商品に大きなロゴを付ける代わりに、詳しい商品説明がパッケージに記載されている。食品の多くはナチュラル志向で、オーガニック食品も数多く取り揃えられている。これらの商品は高品質だが、いわゆる「ブランド税」を納める必要がないため、極めてリーズナブルな価格で販売されていると、ブランドレスの共同創設者ティナ・シャーキー(Tina Sharkey)氏は語る。同社は、消費者がこれらのプライベートブランド商品を試し、そのクオリティーに満足し、有名なブランド商品から、ブランドレスの商品に乗りかえてくれることを望んでいる。

同社の創設者は、小売業の未来についてこう語った。

「ブランドやブランド商品によって構築されてきた、間違った現代社会の消費文化は、急速に、痛みを伴う死に向かっている」

「名前」よりも「質」で選ぶ時代へ

ブランド名よりも質で消費者が商品を選ぶ小売環境で、プライベートブランドを展開する動きは、確かに賢明な選択に見える。

例えば、アマゾンはいくつかのプライベートブランドの展開をすでに成功させており、アマゾンが参入した業界の他のブランドは、危機感を抱いている。

アマゾンはAmazonBasicsの電池商品で、オンライン・バッテリー市場の約90%を占めている。これらの電池は、競合ブランドよりも価格が安く設定されており、一般的な消費者目線で見て、品質に違いはなさそうだ。UBSによると、これは電池市場の大手エナジャイザー(Energizer)にとって、見過ごすことができない大きな問題となっている。

食料品スーパー大手のトレーダー・ジョーズ(Trader Joe's)もこの戦略を用い、伝統的な食料品販売市場でシェアを獲得していった。同社の店舗には、プライベートブランドの商品が数多く並び、その多くがオーガニックもしくは遺伝子組み換えでない素材(non-GMO)を使用しているため、トレーダー・ジョーズの商品は値段に対し、品質が高いと消費者に考えられている。

Business InsiderのKate Taylor記者が5月に報じたように、トレーダー・ジョーズで販売されている商品の8割が、自社ブランドだ。サプライヤーから直接これらの商品を仕入れるため、仲介業者が不要となり、トレーダー・ジョーズは同社に忠実な消費者が好む「低価格」を保つことが可能になる。

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最終更新:7/31(月) 22:53
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