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華やかな舞台の裏で― アマチュア球界に技術&ノウハウ伝達する日本ハム

7/31(月) 13:33配信

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好評博す日本ハムの練習見学会、球団が進める地域密着と社会貢献

 NPO法人北海道野球協議会が、日本ハムの協力を得て小、中、高校生を対象に練習見学付野球観戦招待を行っている。プロの練習を観察することで、レベルアップに役立ててもらおうという試み。昨季は札幌ドームの13試合で約5000人が練習見学に参加したが、今季は地方ゲームにも広げ、今月25日の釧路には19チーム350人、26日の帯広には2チーム35人が足を運んだ。

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 8年ぶりに公式戦が開催された25日の釧路市民球場。午前9時過ぎに三塁側スタンドにユニホーム姿の一団が陣取った。レフト付近で行われていた日本ハム選手のアップに真剣な眼差しを注ぐ。アップが終了すると、今度はバックネット裏最前列へ移動。全体練習を食い入るように見つめていた。

 140キロ離れた北見を朝5時30分に出発してきたという北見工高の永井寛達主将(2年)は「スイングの速さに驚きました」と目を丸くした。ただ驚くばかりではない。何かを盗もうと必死に観察していた。「ストレッチを念入りにしていましたね。あの腸腰筋のトレーニングはチームの練習に取り入れたいです。打撃練習では、中島選手が動きながら打っていたのが印象的でした。自分が何をしたいのかという意識が高いと感じました。ためになります」と収穫はたくさんあった。

 26日の帯広での練習を見学した帯広農の永井壱磨主将(2年)も中島の打撃練習に目を奪われた。「逆方向に打っているのを見て、そういう特化した練習をしているから武器をつくれるのだと思いました」と感想を語る。さらに全体的な練習の進め方にも着目。「バッティング練習をしている中で、ノックを打っていて無駄がないですよね。守備練習ではいつも捕るだけでしたけど、ああいう風にネットを置いて、投げるところまで一連の動作で練習した方がいいなと思いました」と今後のチーム練習の参考にしていた。

野球人口減少に歯止めをかける一助に―

 いつもテレビで見ている地元球団の選手がどんな練習をしているのか。知りたくてもこれまでは限界があった。一般的な開場時刻は試合開始の2時間前。開場と同時に入場してもホームチームの練習はすでに終わっていて、ビジターチームの練習しか見ることができない。さらに、日本ハムの場合、練習量の多いファームは千葉・鎌ヶ谷を拠点にしている。オフシーズンも鎌ヶ谷で練習する選手が多いため、ますます機会は限られてしまう現状があった。

 そのため、練習見学会は好評だ。選手36人を引率してきた北見工高の野村明史監督(40)は「見たことを自分たちにどう生かすか、考えるきっかけになったのではないでしょうか。野球を実際にやっているプレーヤーにとっては正直、試合よりも練習見学の方がありがたいです」と話す。

 野球人口減少に歯止めをかける一助になるかもしれない。現在野球部員がいない標津高の助っ人選手、田中智基さん(2年)はマネジャー3人と2時間かけて釧路にやって来た。「打球の伸びがすごかったです。来て良かった。野球部が存続できるように出来る限り頑張りたい」。目を輝かせながらそう語り、決意を新たにしたようだった。

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最終更新:7/31(月) 13:33
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