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障がい者の就労支援事業所、沖縄で急増 5年余で3倍 利用者増も過当競争の懸念

7/31(月) 7:30配信

沖縄タイムス

 障がい者の就労を支援する県内の「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」の事業所数合計が7月現在491施設となり、2011年度末から5年余りで約3倍に急増していることが分かった。全国的に参入事業者が増える傾向にあるが、沖縄は事業所数の人口割合で就労移行が全国1位、A型4位、B型2位の多さ。就労機会が増える一方、利用者の奪い合いによる過当競争で事業所が提供するサービスの質の低下などにつながる懸念も広がっている。(学芸部・座安あきの)

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 都道府県別事業所数の人口割合で県内の就労移行は全国平均の2・5倍、A型2・6倍、B型2倍と高い。

 県障害福祉課によると、就労移行は11年度の51軒が現在105軒、A型14軒が112軒、B型104軒が274軒で、2~8倍。16年度末時点の利用者数は就労移行657人、A型1841人、B型4587人の計7085人で、11年度の2倍になった。

 各事業者が利用者に適した就業先や業務を開拓する一方で、一部には利用者に支払うべき賃金に見合った仕事を確保できず、本来は指導員らの給与、運営資金などに充てる給付金を利用者賃金に補填(ほてん)するケースが増えている。給付金額減に直結する定員割れを防ぐ目的で利用者を囲い込み、就労可能な利用者の就職機会を阻むような状況も発生している。

 厚生労働省の担当者は「大阪など都市部のコンサルタントが沖縄への事業参入を指南する動きもあるようだ。最低賃金の安さも参入しやすい要因とみられる」と指摘する。

 県の4月調査では、A型事業所(回答82事業所)のうち、7割に当たる59事業所が給付金を利用者の賃金に充てていると回答した。

 厚労省は、全国で不適切な運営実態があるとして今年4月から指定基準の見直しを始めた。A型で給付金による賃金補填を認めないことを明記し、事業所ごとに収支を確認するための経営改善計画書の提出を求めるほか、従来B型事業や生活介護事業にあった総量規制の対象にA型も加えた。

 県は障害福祉計画で定めた利用者数の見込み量を上回る場合、新規事業所の指定を停止、抑制することが可能になっている。

最終更新:7/31(月) 13:15
沖縄タイムス