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米アップル、中国向けVPNアプリの提供停止

7/31(月) 19:04配信

BBC News

米アップルが中国の「アップストア」からVPN(仮想プライベートネットワーク)アプリを削除する決定をしたことを受け、VPNアプリを提供する多くの企業がアップルを批判している。

BBCの取材で、最大60のVPNアプリが週末にかけて提供中止となったことが明らかになった。

アップルは、新たな規制に準拠していなかったため、これらのアプリの提供を中止することが法的に求められていたと述べた。

アップルは、提供中止となったアプリの正確な数は明言することを避けたが、提示された数字を否定はしなかった。また、数十の合法的なアプリはまだ使うことができるとも述べた。

VPNを使えば、ユーザーはIPアドレスを隠して、検閲で閲覧できなくなったりプロバイダーが遮断したりしたインターネット上のコンテンツにアクセスできる。

どのVPNが影響を受けるのか? 

モバイルアプリの売上を分析する会社www.aso100.comはBBCに対し、60以上のVPNがアップルの中国本土のアップストアで提供中止となったと話した。

VyprVPNを提供するGolden Frogはアップルの決断を批判し、同社を提訴すると述べた。

Golden Frogのサンデー・ヨクバイティス社長はブログに、「アップルはアクセスができることを人権として考えるなら、同様にインターネットへのアクセスを人権として認識し、利益よりも人権を選んでほしいと思います(国連でもそのように言明しています)」と投稿した。

ExpressVPNは、アップルが「検閲当局の側についた」ことに「落胆」したと述べた。

今回、提供中止となったアプリは中国以外のアップストアでは引き続き提供されている。

中国のVPNユーザーは? なぜ利用するのか? 

中国は長年、政治的に微妙な話題を検閲してきた。その年々洗練さを増す一連の検閲システムは、反対派から「グレート・ファイアウォール」と呼ばれている。

米人権団体の「フリーダムハウス」は最新のランキングで中国を「今年のネット自由度ワースト1」と評した。

VPNサービスを使用すると、このような検閲システムを回避して規制されたり、閲覧を禁止されたウェブサイトやサービスにアクセスできるようになる。

VPNサービスは明確に禁止されておらず、数々の主要企業が現行法の下、合法的に使用している。

これまでVPN接続のアクセス規制は多くの場合、企業ではなく個人が対象だった。



なぜアップルはVPNアプリを除外したのか? 

今年1月、中国の工業情報省はすべてのVPNアプリの開発会社が、政府から認可を取得しなければならないと発表した。

アップルは、これらの規制の条件を満たさなかったとして、いくつかのVPNアプリをストアから除外することを求められたと説明した。

アップルが中国政府の逆鱗(げきりん)に触れないよう注意を払わなければならない理由がいくつもあるのは間違いない。

アップルはほとんどのハードウェアを中国で生産しており、製品の主要市場にもなっている。

低価格の競合他社がiPhoneのマーケットシェアを脅かしているなか、アップルの収益はアプリやサービスに依存するようになった。そして、そのうちいくつかは中国政府の検閲に引っかかる可能性があるのだ。

先月、アップルは貴州省の地元企業「貴州クラウドビッグデータ産業」と合弁で中国初のデータセンターを設立した。

アップルは暗号鍵は渡さず、ユーザーのプライバシーを侵害しないとしたものの、何人かの専門家は、中国にデータセンターを設けたことで、アップルに対し将来的にデータを渡すよう圧力が加えられる可能性があると考えている。

(英語記事 Apple 'pulls 60 VPNs from China App Store')

(c) BBC News

最終更新:7/31(月) 19:06
BBC News