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日本企業は生産性向上技術の導入に慎重?

8/1(火) 10:36配信

THE PAGE

 AI(人工知能)やロボットなど新技術が話題になっていますが、日本企業はまだまだ導入に慎重なようです。内閣府の試算では、効果の大きいイノベーションほど導入が進んでいないことが明らかになっています。

 政府は今年7月、2017年度の経済財政白書を公表しましたが、今回の白書では、技術革新が生産性に与える影響について取り上げています。それによると、日本の大企業でクラウドを導入している割合は42.7%と半数近くとなりました。これに対して、AI(人工知能)を導入しているのは4.3%、IoT・ビッグデータを導入しているのは10.9%にとどまっています。中小企業になるとAIは0.4%、IoTは2.8%とゼロに近い状況でした。

 一方、これらの新技術が生産性の向上に寄与する度合いについて内閣府が試算したところ、AIによる効果が極めて大きく、次いでIoTによる効果が大きいことが分かりました、一方、ロボットやクラウドが生産性に与える影響は、AIなどと比較するとかなり低い水準にとどまっています。

 つまり日本企業はイノベーションの導入にはそれなりに前向きではあるものの、効果が大きいものほど導入に消極的で、効果が小さいものほど導入に積極的であることが分かります。クラウドはすでに諸外国では完全に普及した技術ですが、AIはまだまだこれからの技術であることを考えると、周囲が導入してから、自社でも導入するという傾向が強いことが示唆されます。これに加えて、効果が大きいものは、雇用などへの影響が大きいことから、導入をためらっている可能性もあるでしょう。

 日本企業がもっと成長するためには、当然のことながら効果の大きい技術を積極的に導入していく必要がありますが、白書では企業に対する意識調査の結果も分析しています。

 新技術を導入している、もしくは導入を検討している企業は、設立してからの期間が短く、代表者の年齢も若いという傾向が見られました。また意思決定についても、社内の分権度が高い方が積極的に導入する傾向が強くなっています。外部との連携では、異業種との連携に前向きな企業ほど、導入が進んでいました。

 当たり前の結果かもしれませんが、ベンチャー企業を育成することや、閉じた企業文化を改革し、オープンな組織にしていくことが、新技術の普及につながるようです。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:8/6(日) 5:50
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