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非正規社員の約8割が「同一労働同一賃金」に賛成、正社員も約7割

8/1(火) 6:30配信

ZUU online

非正規社員の約8割、正社員の約7割が同一労働同一賃金の導入に「賛成」--。

そんなアンケート調査結果が明らかになった。実施したのは、求人情報サイト「はたらこねっと」を運営するディップ。期間は昨年末から今年初旬で有効回答数は975人。

■正社員も約7割が賛成

「同一労働同一賃金に賛成か反対か」の問いでは、非正規社員(派遣社員、契約社員、パート・アルバイト)の79%、正社員の69%が「賛成」と答えた。雇用形態に関係なく、同一労働同一賃金については賛成多数であることが分かる。

「同一労働同一賃金に何を期待・希望しているか」との質問では、雇用形態による格差の是正に回答が集中した。

非正規社員の回答は、「雇用形態による給与の差がなくなること(74%)」「雇用形態による福利厚生面の差がなくなること(54%)」「年齢による給与の差がなくなること(24%)」の順に多かった。正社員では、「雇用形態による福利厚生面の差がなくなること(75%)」「雇用形態による給与の差がなくなること(65%)」「雇用形態による責任の差がなくなること(29%)」の順だった。

非正規・正社員のどちらの結果を見ても、同一労働同一賃金の導入で、雇用形態による給与や福利厚生面の格差がなくなることを期待する声が多い。

■雇用形態によって懸念材料は違う

新しい政策に期待する一方で、懸念材料もあるだろう。アンケートでは「同一労働同一賃金について懸念することは何か」という質問もしている。

非正規社員の回答で一番多かったのは、「会社からの命令に準ずる義務が発生する(50%)」だった。「会社からの命令」とは、たとえば転勤や残業、研修や会議への参加などが当てはまってくる。以下、「仕事が増える(39%)」「雇用形態の安定がなくなる(33%)」と続く。

正社員はどのような懸念を抱いているだろうか。一番多かったのは「給与が下がる(45%)」だった。次いで、「雇用形態の安定がなくなる(44%)」「会社からの命令に準ずる義務が発生する(39%)」となった。

非正規社員は命令に従う義務が生じることや仕事が増えることを懸念しており、正社員は給与が下がることや雇用の安定がなくなることを心配している。この質問に関しては、非正規社員と正社員の意見がはっきりと分かれる結果となった。

■非正規社員はどこまで許容するか

今後、もし雇用形態による差がなくなっていった場合、非正規社員には新しい責任や義務が発生することも考えられる。アンケートでは、非正規社員がこれらを許容できるかどうかについて質問している。「許容する」と答えた割合の多い順に並べてみよう。

・「直接業務と関係のない研修・勉強会・会議への参加義務(63%)」
・「大きな業務などで判断する責任を負うこと(61%)」
・「必要な場合、残業の命令に従うこと、サービス残業発生の可能性があること(44%)」
・「転勤や、部署異動などの命令にしたがうこと(39%)」

研修などへの参加義務や判断の責任を負うことに関しては「許容する」が6割以上となっており、仕事への取り組み方については前向きな意見が多くなっている。

ただ残業や転勤については、「許容する」と答えた人は4割前後だ。もともと転勤や時間外労働を避けたくて非正規雇用を選ぶ人も多いので、これらの項目に拒否反応を示すのも当然かもしれない。

「同じ質、同じ量の労働に対しては、性別・年齢・人種などに関わらず同じ賃金を支払うべき」という考え方である同一労働同一賃金の原則は、これから浸透するだろうか。単なる格差是正ではなく、働き方の多様性・柔軟性の促進につながるような効果を期待したい。(渡邊祐子、フリーライター)

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最終更新:8/1(火) 6:30
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