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日本電産永守社長の「心にしみる名言3選」~ 厳しいなかにも愛がある

8/1(火) 21:25配信

投信1

日本電産は今年創業44年を迎えた電子部品メーカー

京都に本社を置く日本電産 <6594> は、2017年7月23日に創業44周年を迎えた総合モータ企業です。

日本をオイルショックが襲った1973年に、創業者であり現在の代表取締役会長兼社長である永守重信氏と仲間3人によって設立された同社は、今や売上高1.2兆円、連結従業員数10.7万人、世界約33か国で事業を展開する大企業へと成長しています。

同社の経営理念は以下の3点です。

 1.最⼤の社会貢献は雇⽤の創出であること
 2.世の中でなくてはならぬ製品を供給すること
 3.⼀番にこだわり、何事においても世界トップを目指すこと
これらはいずれも永守氏自身の経営に対する考えであり、同社のこれまでの成長はここで示された考えを実践してきた結果でもあります。

一例として、同社はM&Aにより成長を実現してきたものの、買収した会社の従業員の人員削減は行わないという一貫した歴史があります。これも上記1つ目の経営理念の実践であると考えられます。

永守氏の経営哲学や人材育成の考え方

永守氏の経営哲学や人材育成に対する考え方は、自らの著作や数多くのインタビュー記事、四半期ごとに行われる決算説明会などから知ることができます。

そこには、投資家だけではなく、これから社会に巣立つ学生や様々な階層のビジネスマンにも役立つ示唆が多く含まれています。今回は膨大な永守氏の名言のなかから以下の3点を選びました。

第1の名言は、「すぐやる!  必ずやる!  出来るまでやる!」、「情熱、熱意、執念」、「知的ハードワーキング」です。これらは同社の3大精神ですが、経営や仕事において何よりも大切なのは「パッション=情熱」であることが示されています。

「働き方改革」が叫ばれるなかで、時代遅れとお感じの方も多いかもしれませんが、実は日本電産も事業がグローバル化し、日本人よりも日本人以外の従業員が多くなってきたという変化に伴い、働き方改革を強力に推進中です。具体的には、2020年までに残業をゼロとして生産性を2倍に引き上げることを目指し、様々な取り組みを行っています。

ただし、そうしたなかでも永守氏はこの3大精神は残すとしています。

その理由は、「働き方改革」は、工場ではトイレの場所を現場近くに移すなどの地道な取り組みや、ロボット等の省力化投資を積極的に行うことによる生産性改善で実現できると考えていためです。つまり、「働き方改革」と「仕事への情熱」は矛盾するものではないという考え方が背景にあるのです。

だらだらと長時間労働するのではなく、生産性を高め、最後までやり遂げるという高い意識を持ちながら仕事に取り組むことは、日本電産だけではなく、多くの日本企業に求められる姿ではないかと思います。

第2の名言は、「『一番以外はビリと同じ』と考えろ」です。これについては、永守氏の著書である『「人を動かす人」になれ! ―すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』に詳しく述べられていますが、要するに「ウィナーズ・テイク・オール」(勝者総取り)という考え方です。

これは、勝ち組と負け組の差がはっきりと表れる現在の競争社会では、1位にならなければ利益を確保できないという危機感の表れです。実際、日本電産はこの考え通り、HDD用モータをはじめ多くのシェアNo.1製品を持っており、そのことが同社の高い収益力に結びついています。

第3の名言は、「勝者をより強くするよりも、敗者を勝者にするやり方を!」です。上述のように、永守氏は従業員にハードワークを求め、1番となることにも強いこだわりを持っています。とはいえ、永守氏は学歴主義でもエリート主義でも減点主義でもないことが、この名言から読み取れます。

むしろ、落ちこぼれであろうと努力して上を目指す人間を評価し、加点主義でモチベーションを引き上げるという考え方です。将棋に例えれば、「銀」を「金」にするのではなく、「歩」を「と金」にすることを重視するスタイルです。

実は、こうした考え方をベースとした人心掌握術により、これまで多くの不振企業を買収した後の早期立て直しに成功しているのです。

”厳しさのなかにも愛がある”、それが永守氏の魅力なのかもしれません。

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最終更新:8/1(火) 22:35
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