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ドル安政策に勢い? イエレン議長“再任”で見えてきた舞台裏

8/1(火) 11:25配信

投信1

トランプ大統領は25日、来年2月で任期が切れるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の再任を検討していることを明らかにしました。米連邦公開市場委員会(FOMC)の真っただ中で公表されたこともあり、さまざまな憶測を生んでいます。そこで今回は、イエレン議長“再任”が匂わす米通貨政策のポイントを整理してみました。

イエレン議長の“再任”を検討中

トランプ大統領は昨年の大統領選挙中、イエレン議長は「クビだ!」と宣言していましたが、当選後に発言を撤回すると、先週は再任を検討中であることを明らかにしました。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が25日に伝えています。

FRB議長は大統領が指名しますが、上院での承認が必要です。上院で多数を占める共和党はFRBの量的緩和政策や低金利政策に批判的であり、イエレン議長の再指名に難色を示してきました。この影響で、マーケットではイエレン議長の退任がほぼ確実視され、後任にはゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長との観測が広まっていました。

CNBCが25日に公表したフェド・サーベイでは、次期FRB議長の予想ではコーン氏が50%、元FRB理事のケビン・ウォルシュ氏が24%、元財務次官でスタンフォード大学のジョン・テイラー教授が9%となっています。

6月の調査では3氏の可能性は20%近辺で拮抗していましたので、この1カ月でマーケットの見方がコーン氏に大きく傾いたことが分かります。

コーン氏が最有力、イエレン議長はあて馬?

WSJによると、トランプ大統領はイエレン議長の再任を検討中としながらも、コーン氏が次期FRB議長の“最有力”候補であることを認めています。したがって、コーン氏が本命であることには変わりはなく、トランプ大統領の意中の人であることが分かります。

ただし、コーン氏の経歴はトレーダーからの叩き上げであり、“相場のプロ”ではありますがエコノミストではありません。通常、FRB議長には雇用や物価に関する高い経済分析能力が求められることから、経済学の博士号を持たない同氏には荷が重いとの見方があります。

また、コーン氏がゴールドマン・サックス出身であることもマイナスです。米議会はFRBの地区連銀の理事から金融機関出身者を除く方向でFRB改革を進めており、FRBの規制・監督の対象となる金融機関から議長を選出することは利益相反のリスクが高いと考えられています。

一方、トランプ大統領は両氏以外にも「2~3人の候補」がいることも明らかにしており、ウォルシュ氏とテイラー氏、そして元大統領経済諮問委員会(CEA)委員長でコロンビア大学のグレン・ハバード教授ではないかと見られています。

この3氏に共通するのは従来のFRBの金融政策には批判的であり、多かれ少なかれ共和党と政策の方向性が一致することです。したがって、この3人は共和党が推す候補者と見ることができそうです。

こうした情勢を踏まえると、トランプ大統領のイエレン議長“再任”発言は、コーン氏に難色を示す共和党に対する牽制球なのかもしれません。

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最終更新:8/1(火) 11:25
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