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高学歴女子が転勤避けて選ぶ一般職のリスクー企業も「無駄な転勤なし総合職」という仕組みを

8/1(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「高学歴女子はなぜ今、あえて一般職なのか」をBusiness Insider Japanで取り上げたところ、大きな反響があった。責任の重い仕事がイヤだからではなく、「一生働き続けたいからこその選択」と「一般職志向女子」の思いは切実だ。その声は、転勤や長時労働と引き換えの高額報酬や昇進という、日本企業の実態を映し出し、世代を超えて訴える力があるようだ。日本人の働き方を追い続けてきた、リクルートワークス研究所人事研究センター長の石原直子氏に「高学歴女子の一般職志向」が示す、問題の本質を聞いた。

【画像】転勤制度は、働き続けたい女性に大きな足かせとなっている

「地域職さんは」という区別

ー 高学歴女子大生で一般職を志望する動きが目立っているようですね。

石原:そうですね。現状をふまえると、それは合理的な判断と言えるかもしれません。ただし、本当に一生働き続けたいなら、私はやはり総合職や総合職的な働き方をお勧めしたいです。

実は、一般職というのは、1986年に施行された男女雇用機会均等法以降に作られた呼称です。それ以前にも、女性はお茶くみや事務など、最前線には出てこない仕事をしていました。

雇均法の施行により、性別で仕事を決めることは違法となりました。そこで企業は以前から女性が担ってきた補助的な業務に「一般職」という名前をつけたのです。そして「総合職とはキャリアが違う」、だから、昇進や昇格に差があっても良いのだ、と説明してきました。

ー 最近の一般職志望・高学歴女性は、「ずっと働き続けたい」という希望を持っています。可能でしょうか。

石原:それはどうでしょう。一般職と区分される方は、専門分野に特化して仕事をしています。例えば銀行でしたら一般職は「ローンのことはできます」「約款をチェックして必要なら修正して法務局に出します」といった具合に、限定された範囲で、間違いなく仕事をすることを求められます。

働いている時間内に丁寧で間違いのない仕事を求められる一方、家に帰ってまで仕事のことを考えるような責任の重さは求められない点が、総合職と大きく異なります。これは、企業側から見れば代替可能な人材である、ということです。つまり、本音のところでは産休育休後にぜひ戻ってきてもらいたいとは思われていない。

ー 最近は一般職を廃止して、総合職に一本化する企業も出てきたようです。そうなると、少なくとも正社員の間では差がなくなるのでしょうか?

石原:そこは、実態を注意深く見る必要があると思います。今起きている「総合職との一本化」は、通常の総合職とエリア型/地域限定の総合職をつくる、というものです。企業側は「仕事の内容に差はありません」と言いますが、実際には差があるケースの方が多いと思います。

例えば、地域限定の総合職は昇進できる上限が限られていたり、そもそも、面白い仕事が与えられなかったりします。最も顕著な「格差」は、通常の総合職の人が「地域職さんは」「エリア社員さんは」と区別していることでしょう。決して処遇や社内における地位は平等ではないのです。

また、地域限定総合職は、ほぼ全て女性です。小売り系の企業を除けば男性の地域限定総合職は極めてまれです。

ー つまり、エリア型/地域限定総合職は、旧一般職と変わらない、ということでしょうか?

石原:多少、仕事内容が変わっていても、先ほど申し上げたように、通常の総合職との処遇差などを鑑みると「総合職に一本化」という言葉の持つイメージとはだいぶ違います。

つまり企業は新しい法律の制定(男女雇用機会均等法、女性活躍推進法等)に合わせて、現状を追認する形で新しい言葉を当てはめている、と言えます。

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