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ルンバは「利用者の間取り図」を売るのか?(後編)

8/1(火) 10:32配信

THE ZERO/ONE

家庭用お掃除ロボットでお馴染みのiRobot社が「ルンバの記録する空間マップ」を他のIoT製品(スマートホーム製品)に活かせるデータとして販売する戦略を推進しようとしている。この話題は一般紙、そしてITメディアでどのように伝えられただろうか?

リサーチのプロとデジタル人権団体の意見

ロイターによる報道の翌日にあたる7月25日、英国の高級紙『ガーディアン』は「ルンバのメーカーは、ユーザーの自宅のマップをGoogle、Amazon、あるいはAppleに売るかもしれない」というタイトルの記事を掲載した(https://www.theguardian.com/technology/2017/jul/25/roomba-maker-could-share-maps-users-homes-google-amazon-apple-irobot-robot-vacuum)。

この記事は、まず「iRobotの戦略が、どれほど大化けする可能性を秘めているのか」という話題をロイターが報じたとおりに伝えている。そのうえで「しかし消費者の代弁者は、この提案に対してより深い懸念を抱いている」として、リサーチ専門家ベン・ローズのコメントを掲載した。

テクノロジーに強いことでも知られる調査企業「Battle Road Research」の創業者であるローズは、iRobotによる「ユーザーの家のデータの販売」が、プライバシーの論争をもたらすことになるだろうと語った。「ルンバの顧客は、それを何やら恐ろしいものだと感じるのではないか」と彼はコメントしている。

また同紙は、英国拠点の組織「Open Rights Group(※1)」の執行役員ジム・キロックの意見も掲載した。彼は次のように述べている。

「これは、『スマートデバイスで生成される我々の住まいや生活に関する情報』から利益を得たいと考える企業が、どのように我々のプライバシーを蝕む可能性があるのかを示した、とりわけ不気味な例だ」
「家庭用の『スマート製品』は、我々がプライベートだと考えている情報(たとえば我々が暮らしている空間の間取り図の情報など)を、企業が入手できるようになっているかもしれない。しかし、その情報は必ずしも『データ保護法によって保護されているデータ』だとは限らないのだ」
「企業は、人々の家から収集されるデータを『個人情報』として扱うべきであり、また『この情報を収集し、共有する際には明示的な同意が必要である』ということを明確にするべきである。『最低限の法的な必要条件を遵守する』のではなく、『倫理的なアプローチを取ること』が、(企業と)顧客との信頼関係の構築に繋がるだろう」。
 
※1…デジタルの権利やプライバシーを守ることを目的とした団体。活動内容は、電子フロンティア財団と似ている。

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最終更新:8/1(火) 10:32
THE ZERO/ONE

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