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ミドリムシ培養プール、三重で稼働 小橋工業、ジェット燃料研究参画

8/1(火) 8:20配信

山陽新聞デジタル

 農業機械メーカーの小橋工業(岡山市南区中畦)とバイオ企業のユーグレナ(東京)が共同開発した藻の一種・ミドリムシの培養プールが三重県多気町に完成し、31日稼働した。水田のあぜを整える小橋工業の農機や技術を生かして整備。ミドリムシはジェット機のバイオ燃料として研究が進んでおり、プールで大量培養の手法を確立し、全国の休耕田への展開を目指す。

 培養プールは、ユーグレナが連携する中部電力グループの木質バイオマス発電所に隣接する町有地を賃借して整備した。高さ約40センチのあぜで囲った約千平方メートルの区画をシートで覆い、水を張った構造。発電所から排出される二酸化炭素(CO2)や熱などを使い、ミドリムシの光合成や増殖を促す。総工費は非公表だが、コンクリート製など従来の培養施設に比べて費用を約10分の1に抑えられる上、工期も1~2週間で済むという。

 小橋工業は水田に多く繁殖するミドリムシの活用を目指すユーグレナに着目し、水田のあぜを固める「あぜ塗り機」のノウハウを応用した低コストの培養プールを同社に提案。2014年から共同研究していた。

 今後、生産効率や耐久性などを検証し、来年をめどに国内最大級となる約3千平方メートルに増設する計画。小橋正次郎社長は「長年培った農機のノウハウを生かし、プロジェクトに参加できて光栄。今後も技術開発を担う責任をしっかり果たしたい」と話している。

 ミドリムシは光合成でCO2を吸収して成長。体内にためた油分を抽出、精製した燃料はCO2排出を増やさないクリーンエネルギーとされる。ユーグレナは全日本空輸(東京)、伊藤忠エネクス(同)、いすゞ自動車(同)などと共同でバイオ燃料の実用化に取り組んでいる。