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めまい・たちくらみ・頭痛 思春期にありがちな「起立性調節障害」

8/1(火) 16:00配信

ベネッセ 教育情報サイト

朝起きられない、めまいや立ちくらみ、頭痛、食欲不振や下痢、便秘、冷え、倦怠(けんたい)感……。こうした症状を特徴とする「起立性調節障害」が、近年注目されている。思春期によく見られる、自律神経系のアンバランスによる病気だ。病気のメカニズムとサポート方法について、起立性調節障害の専門外来を持ち、数多くの子どもたちの治療に当たっている、もりしたクリニックの森下克也先生に伺った。

起立性調節障害は、小児科を受診する5人に1人が、なんらかの要素をもつといわれる身近な病気ですが、日本ではまだあまり認知されていないのが現状です。朝起きられないため学校に行けず、退学を余儀なくされたり、引きこもりになったりしてしまう子どももいます。命にかかわる病気ではありませんが、身体的・精神的な要因が絡み合って起こる場合がほとんどです。

自律神経には、交感神経(緊張状態をつくる)と副交感神経(リラックス状態をつくる)の2種類があり、この2つが状況に応じて自然に切り替わるようになっています。ところが、思春期になると、体の急激な成長に自律神経の成長が追いつかなくなる場合があります。すると、自律神経と体格とのバランスにくずれが生じ、ちょっとした姿勢の変化に対応できなくなるため、めまいや立ちくらみが起こるのです。これが起立性調節障害のメカニズムです。

起立性調節障害は、風邪をひきやすい、皮膚や粘膜が弱いといった体質をもち、性格的にはきまじめで繊細な子どもに多いという印象をもちます。クラブ活動や文化祭準備に熱中しすぎ、身も心も疲れ果てて自律神経に不調をきたすというケースはよく見られます。また、友達との人間関係やいじめ、家庭内の不和など、なんらかの精神的ストレスが起立性調節障害の引き金となることもあります。身体面・心理面を総合的に見ながら、根気よく治療に当たることが大切です。

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