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内閣改造直前、石破茂ロングインタビュー。加計学園も稲田辞任も…安倍政権のすべてを語る

8/1(火) 20:05配信

ホウドウキョク

内閣改造まであと2日。

その去就が注目されているのが、自民党石破茂元幹事長だ。

アベノミクス、憲法改正から直近の話題まで、石破氏は何を語る?

ポスト安倍を狙う石破氏が、アベノミクスや憲法改正の今後、そして加計学園や稲田氏の防衛大臣辞任について、いま何を語るのか?

フジテレビ解説委員の鈴木款がロングインタビューした。


ーーまず、現状の景気認識と、政府が取り組むべき次の経済政策をどう考えるか? 

石破茂氏:
機動的な財政出動、大胆な金融緩和はそれなりに功を奏した。危機的な状況ということではない小康状態ということでしょう。

その次に何をやるかということで、そもそもデフレからの脱却がすべてなのだという話だったけど、デフレって人口が減れば、高齢化すればデフレになるに決まっている。GDPの6割は個人消費ですから、消費する人が減る、高齢化になって消費の勢いがなくなる、それはモノの値段が下がることも当然です。財政出動すれば、政府が支出するわけですから、GDPは上がるに決まっている。

ーーでは日銀の大規模金融緩和は効果が出ていると?


石破:
そこは、マネーフローは上がっているが、マネーストックはそんなに上がっていない。

日銀と金融機関をぐるぐる回っているだけ。だとするならば、いかにして消費を上げるかということを考えていかねばならず、労働者が減るということであれば、生産年齢人口が減るわけだから、そこに女性なり高齢者なりが入っていかなければならないわけだから。

どの分野の生産性をあげていくのか、生産性を上げることによって雇用と所得を増すということになると人手不足な今だから可能であって。人が足りない時に生産性を上げても失業は起こらないので、どの分野のどこの生産性を上げるかと。

ーーアベノミクスは、雇用は生み出していますが、賃金がなかなか上がらない。

石破:
賃金が上がっていかないのは、はっきり言っちゃうと中国の賃金に近づいているからですよ。グローバル化ってそういうことなので、中国と同じものを作っていたら、賃金も中国に近づいていかなきゃ、競争力なんかもたないのでね。

中国にないものを作っていく、それはサービスであれ、モノでもそうですけど。そうでない分野は、その生産性をどうやってあげるのかというのが、次の課題というか、やらないといけないことでしょ。

ーー金融緩和のお金がどこに回っているかというと、日銀の当座預金であったり、企業の内部留保が膨らんでいる。それが賃金や生産性を上げるための設備投資に回らないと。この現状についてどう思うか?

石破:
何が生産性を上げるものなのか、なかなか企業にはわからないというところがあるのでしょう。地方の農林水産業、サービス業というのは、たとえば飲食宿泊は1人当たりの生産性がアメリカの4分の1であると。あるいは日本の農機具はやたらと高いとか。あるいはトヨタが農業をやるとコストが劇的に下がったとか。生産性を上げる、付加価値を高めるとかコストを下げるとか、とはかなり隔絶した世界がある。

その中でどれだけ投資を行うか?内部留保が多いのは大企業ではなくて、中小企業の内部留保のほうが比率としては多い。雨が降ったら傘を取り上げるのが銀行と思っていますから、例の「貸しはがし」とか言われた時に中小企業は嫌というほど身に染みているから、持つべくして持っている。

じゃあどの業種のどれくらいの規模の企業が内部留保持っているのか、単に内部留保が積み上がっていてけしからんとかにはならない。

ーーいわゆる規制産業、農業などそういったところにコミットして投資を強めていく考え方は?

石破:
あると思います。高い関税を払う、コメが典型ですが、国内でカルテルやってりゃあ農業はダメになるにきまっている。果樹とか野菜は競争力あるが、シンガポールで出回っているイチゴの5割はアメリカ、3割は韓国で、日本は1%だって。海外で稼がなければやっていけないというところまで危機感はないから、個々の農業者やJAが、シンガポールに行って勝負せにゃどうにもなんない。そういう環境を整えるのが、国の役割であって。

人口が半分になるといわれている、いかにして農地を維持し、いかにして農業と産業を維持するか、海外に出るしかない。2050年になれば世界の人口は100億になる、そうしたら食料争奪戦が始めるに決まっている。その時に農林水産業は今のままでいいですか、と。

漁業について言えばどれだけたくさん売るか、どれだけ魚一匹一匹に付加価値をつけるか、ということに代わっていかないと。それは流通の在り方の見直しなのでしょう。

ーー地方活性化する場合に、国が主導してやっていくべきなのか、あくまでも主導権は地方にあるべきなのか?

石破:
地方です。1718町村あるのだよ。鹿児島県霧島市や岡山県瀬戸内市、そこの経済がどうなっていて、そこにおいてどの分野にどのような支援をすれば最も適切かというのは霞が関でわかるわけない。

経済が成長して人口が増えているときは、みんな同じようなことやっていい。人口が減って、経済が伸びるってことありえないこと。1718の市町村には1718の正解がある。

市町村でそこまで徹底的に分析して、わが町をこうするっていうのが行われたのを聞いたことがない。地方創生のプロジェクトってそういうプロジェクト。

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最終更新:8/1(火) 20:05
ホウドウキョク