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不明男性を発見、県警が警察犬表彰 直後に出動要請、不明女性を発見

8/1(火) 22:58配信

埼玉新聞

 埼玉県ふじみ野市の犬訓練施設オールドッグセンター所属の嘱託警察犬イレックス・オブ・S・ウイスタリアが1日、所沢市内で行方不明となった高齢女性を発見した。7月15日に別の行方不明者の発見に貢献したとして所沢署で感謝状を贈呈された後、同センター職員で警察犬指導士の久野友嗣さん(21)らと急きょ出動。自慢の嗅覚を生かし、やぶの中に倒れていた女性を見つけ出した。イレックス、久野さんともに今年6月、警察犬とその指導士に嘱託されたばかり。県警によると、同じ警察犬が約2週間に行方不明者を2人発見したのは珍しいという。

 同署によると、1日午前8時ごろ、所沢市内の80歳女性の長女から「母が朝5時に出掛けたまま帰らない」と110番があった。署員が立ち回り先を捜索していたところ、午前10時20分ごろ、女性が携帯電話で長女に「赤い旗が見える。やぶの中にいる。動けない」と救助を求めてきた。

 この日、イレックスは市内で行方不明となった90歳男性の発見に貢献したとして、久野さん、同センターの藤井聡代表(63)とともに、午前10時前から同署で感謝状の贈呈式に出席していた。「今日は出動する際にするハーネスを付けてなかったから、突然の要請にイレックスも驚いたと思う」と久野さん。

 女性の自宅に到着後、約850メートル離れた雑木林に移動したイレックスは、枕カバーと衣服のにおいを頼りに臭気を追跡。一目散にやぶの中を進み、午前10時50分ごろ、女性を発見した。女性は草木の間に挟まり身動きが取れない状態だったが、幸い大きなけがはなかったという。

 イレックスは3歳になる雄のジャーマンシェパード。一緒に訓練を積んで3年目の久野さんは「普段はのんびり屋で甘えん坊だけど、訓練が始まれば、きびきび動く。オンとオフがはっきりした性格で、嗅覚も鋭い」と語る。これまで6、7回出動。行方不明者の捜索ではリードを通じて「絶対に見つけるんだ」と気持ちを一つにしてきた。期待に応えた相棒を「よくやってくれた」とねぎらう。

 行方不明者の捜索は時間が経過すればするほど厳しくなる。同署の相見和弘署長は「2件とも高齢者であり、発見が遅れたら脱水症状などの恐れがあった。立て続けの活躍に署員一同、感謝している」と功績をたたえた。

 嘱託警察犬は、一般家庭や民間施設の犬が訓練を受けて認定される。県警は本年度、審査会に合格した89頭を嘱託。要請に基づき、指導士とともに行方不明者の捜索や犯罪捜査の現場で活躍している。昨年1年間の出動回数は全国1位となる854回だった。

最終更新:8/2(水) 2:50
埼玉新聞