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三菱UFJ信託:1兆円買収で資産運用拡大-「今までにない規模」

8/1(火) 0:00配信

Bloomberg

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)傘下の三菱UFJ信託銀行は、資産運用事業の拡大を目指して1兆円規模の買収を計画している。法人向け融資を同じ傘下の商業銀行に移管するグループ内再編に合わせて、成長が見込める同事業に注力して手数料収益の拡大を目指す方針だ。

三菱UFJ信託銀の池谷幹男社長はインタビューで「今までにない1兆円規模で買収を進める」と述べた。買収は米欧に加えてアジアの資産運用会社も視野に入れ、「マジョリティーにこだわって実施する」意向を示した。買収によって「世界で15位以内の運用資産残高」を目指す考えで、現在約60兆円ある運用残高は100兆円を超える規模になるという。

MUFGは5月に傘下の商業銀行と信託銀行の業務を再編する「再創造イニシアチブ」を発表。三菱UFJ信託銀が持つ取引先約2600社、約12兆円の法人融資業務は三菱東京UFJ銀行へ移管する。一方、三菱UFJ信託銀は子会社の三菱UFJ国際投信の株式をグループ各社から譲り受けて完全子会社化するほか、今回明らかにした買収戦略で資産運用分野の規模を拡大する方針だ。

池谷社長は、運用資産残高100兆円の達成時期について「次期中期経営計画が終了する2020年度が一つの目安になる」と語った。想定する買収先については、割安なインデックス型や運用能力の高いアクティブファンドのほか、財務指標などを指数化して運用するスマート・ベータ、不動産関連などを挙げた。

国内では家計の金融資産1800兆円のうち利息がゼロに近い預貯金が約940兆円ある。日銀によるマイナス金利の長期化や社会の高齢化が進む中、池谷社長は国内顧客の資産形成の促進に取り組んでいく方針を強調。そのためにも「世界的な規模拡大とクオリティーの高い運用機能のアップが重要になる」とみて、買収戦略に舵を切った。

不動産ビジネス

資産運用以外では、不動産ビジネスを強化する。これまでの仲介業務に加えて大都市圏のオフィスやテナントを対象に賃貸・運用事業を拡充する。池谷社長は不動産市場について「プライスは高いが、利用価値は高くニーズはある」とみる。10月にもリーシング営業部を立ち上げ、人員を現在の20人から早期に約100人へ増員する予定だ。このほか、顧客企業が手掛ける不動産開発プロジェクトへの出資も検討する。

地方銀行など地域金融機関との連携では、運用商品の販売に力を入れる。マイナス金利が導入された16年2月以降、運用難にある地銀への私募投信の販売額は約2倍に拡大した。池谷社長は、年金運用などのノウハウを生かすことで「今年度も昨年度と同様に3000億円前後の販売を目指したい」と述べた。

第6、7段落に不動産事業などの情報を追加しました.

Shingo Kawamoto, Gareth Allan

最終更新:8/1(火) 10:48
Bloomberg