ここから本文です

NPSは調べた。で、何をどう改善すればいいの? 「次の打ち手」がわかるNPS分析手法とは[第3回]

8/2(水) 7:06配信

Web担当者Forum

せっかくNPSを調べても、それを改善に生かせなければ何も意味がありません。今回は、NPSの調査票を使ったアンケートでデータを収集した後にどのような分析をすればアクションにつながる示唆が得られるのか、具体的な分析手法について解説します。

なお「NPSとは何か」「NPS調査票の作り方」については連載の第1回と第2回で解説しています。

 

「定性的な分析」×「定量的な分析」。2つの分析をかけ合わせる

NPSは、「究極の質問」と呼ばれています。「この企業(もしくはブランド、サービスなど)を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」という、たった1問をユーザーに尋ねるものです。

しかし、当然ながらこの1問への回答だけでは「なぜそのような評価が下されたのか?」「何をすればもっと顧客ロイヤルティを上げることができるのか?」といった改善に結び付けるのは難しいものです。

NPSの数値だけをただ眺めていても意味はなく、それならば調査を行う意味はありません。調査結果から要因を特定して改善する行動につなげるためには、次の2つの分析をかけ合わせて見ていく必要があります。

[・分析1] 評価理由のフリーコメント(定性的な分析)
[・分析2] 顧客ロイヤルティを構成する各要素の満足度(定量的な分析)



■ [分析1] コメントをトピックごとに分類して定性的な要因分析を行う

第2回「調査票の作り方」で紹介したように、調査票では推奨度を聞く設問に加えて「そのように評価した理由をお答えください」というフリーコメント欄を設けることで、評価の理由を聞き取ります。最も基本的な分析は、このコメントで言及されている内容をトピックごとに分類することです。

次の図1は、ある生命保険会社(以下、A社)に対する推奨理由を抜粋したものです。

これらのコメントを読みながら、「ポジティブ/ネガティブ」の双方に関して、言及されているトピックをそれぞれカウントしてゆくことで、要因を把握できます。表ではポジティブなものを青色、ネガティブなものを赤色で色付けしています。


ある生命保険会社に対する推奨理由(フリーコメント)の抜粋

推奨度 |コメント
10 |自分に合った保険を選んでくれる。押し付け営業ではない。
10 |手続き処理が早い。しつこく勧められない。
10 |営業マンも、企業も信頼できるから。
10 |親身になって相談に乗ってくれ信頼できるから。
9 |担当していただいた方が親切丁寧に説明してくれ、家計のことや長期的なライフプランの相談にも乗ってもらえた。
9 |営業社員の対応が良くて、知識もあり、個人個人にあった保険商品を組み合わせて提案してくれるから。
8 |無理に入らせようとしない。説明を聞かないと入らせない。自分に合ったものを作り上げることができる。無駄なものを排除できる。
8 |親身になって相談に乗ってくれ、最適な内容で契約ができた。保険金の請求手続きに際しも迅速で丁寧。
8 |商品を提案するプランナーの方がほかの会社に比べて、押し付けるわけではなく、1人1人のことをよく考えて、話をしてくれるところが好感を持って薦められるところです。
7 |安くて補償が充実している。
7 |保険料と補償内容のバランスが良い。
7 |大手で安心できる。
5 |契約したきりで特にその後かかわりがないから。こちらから問い合わせがなくても1年に一度くらいは保険の内容確認の説明をしてほしい。
4 |最近対応が雑になってきた。
4 |契約内容が複雑。営業はその後何年も顔すら見せない。
3 |契約した際にはとても親身にプランを考えてくれたのだが、その後たびたび営業担当の変更連絡があり、今は何の接触もない。
3 |担当者の印象が良くない。
2 |アフターフォローが一切ない。
2 |営業マンとのトラブルがあったから。定期的にコンタクトが必要だと思う。
2 |選択肢がたくさんある中で、特に薦めたいと思うものはない。特に担当者が変わるときは、こちらにも選択できるようにしてしてほしい。
0 |高いし、契約後のフォローがない。
0 |コールセンターの対応が事務的で、同じことを何度も意見しているのに一向に改善される気配がない。
0 |魅力的な商品がなく、営業マンが成績目的。
図1:NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション 業界ベンチマーク調査から、とある生命保険会社の推奨理由(フリーコメント)を抜粋したもの

1/4ページ

最終更新:8/2(水) 7:06
Web担当者Forum