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2発含む5安打6打点の大爆発 巨人亀井が語っていた引退の覚悟

8/2(水) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 静岡で行われた1日のヤクルト戦で、巨人の亀井善行(35)が2本塁打を含む5打数5安打6打点の大爆発。今季最多の18安打10得点、今季初の2ケタ得点で4度目の4連勝に貢献した。

 実は1カ月半ほど前、「引退」を口にするほどショックを受けていた。6月のロッテ戦で前打者のマギーが3回も敬遠され、亀井が三度目の正直で逆転サヨナラ本塁打を放った試合だ。

「本当に心が折れていたので、奇跡としか言いようがない。最後、打てなかったら命を取られると思って行った」とお立ち台で号泣。後日、この時の気持ちをこう打ち明けていた。

「最後に打てて良かったというか、ホッとしたというか……。でも、3回も敬遠されて勝負されてるようじゃね。プロとしてどうなんですかね。ホント、悔しいやら情けないやら……。正直なところ、もしあそこでも打てなかったら、ボク、引退しようと思っていたんです」

 覚悟を決めた男は、この日、同点に追いついた五回2死一、二塁から、右翼ポール際に勝ち越し3ランを突き刺した。七回にも右翼席へ2打席連発となる2ラン。三塁打が出ればサイクルヒットの場面で迎えた九回の5打席目に、右翼線を抜ける打球を放ったが、三塁は狙わず、二塁で止まった。

■由伸監督も称賛「一番ありがたい」

 静岡のファンからため息が漏れたが、「三塁打にできた? 足が遅いんで無理です。ベンチから狙えとは言われていたけど、H(ヒット)ランプがついたので良かった」と、なんとも欲がない。それでも高橋由伸監督(42)は「走者がたまったところでの本塁打は一番ありがたい」と称賛した。

 2009年のWBCに侍ジャパンの一員として出場した実力者。あのイチローも認めた外野守備にも定評があるが、今春のキャンプは二軍スタートだった。一軍合流も開幕6日前で、オープン戦はわずか2打席のみ。トレードで加入した石川らの出場が優先され、左の代打要員に甘んじていた。

 高橋監督の現役時代は一緒に自主トレを行う師弟関係だった。指揮官の中で亀井は「スーパーサブ」として位置付けられる。それが、後半戦に入ってからはスタメン出場が続く。他の外野手がパッとしない証拠である。先月28日に35歳になったばかり。指揮官は悲壮感を漂わせて打席に入る“弟子”を頼もしく見つめている。

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