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野球の原点「思い切り振れ」 浜松開誠館高コーチ・中村紀洋氏

8/2(水) 17:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 今春、浜松開誠館高野球部(浜松市中区)の非常勤コーチに就任した元プロ野球選手の中村紀洋氏(44)がこのほど、静岡新聞社の取材に応じた。7日に開幕する全国高校野球選手権大会(甲子園)を前に、高校球児に求めるプレーや、大阪府立渋谷高2年時に出場した甲子園への思いなどを語った。



 -球児の指導で大切にしていることは。

 「就任当初はミート中心で当てにいく打撃の選手が多かった。だから『空振りしていい、思い切り振れ』と。誰でも野球を始めた時の原点は打球を遠くへ飛ばすことだと思う。特に3カ月弱の指導で大きく成長してくれた3年生には自分の方が勇気をもらった」



 -プロのセカンドキャリアとして学生の指導者をどう思うか。

 「ようやくプロアマの関係が雪解け(学生野球資格回復制度の開始)を迎え、ここからがプロOBの腕の見せどころ。どんどん指導現場に入り、一人でも多くの子どもたちに夢を与えてほしい。それが日本プロ野球の活性化にもつながる」



 -静岡の高校野球を観戦した印象は。

 「(浜松開誠館高が)2回戦で伝統校の掛川西高と対戦した際は、相手スタンドの熱気のすごさに“アウェー感”を抱いた。1回戦からブラスバンドや学校の応援バスが出てくるのにも驚いた。大阪だとスタンドの部員は手拍子で声をからして応援していた。静岡は活気があり恵まれている」



 -甲子園に対する思いは。

 「実は初戦で敗れたので甲子園の印象は良くない。だから出場時の映像も見返していない。大観衆の中、緊張のあまりめちゃくちゃなボール球を振ってしまった。ただ、高校球児にとって晴れ舞台であり、自分にとってもプロへの道を開いてくれた特別な場所だ」



 -静岡代表の藤枝明誠高にエールを。

 「力が入ると自分らしいプレーが出せない。初陣なのだから、何をやってもいい。甲子園を存分に楽しみ、後々話せるような活躍を見せてほしい」



 中村紀洋(なかむら・のりひろ) 大阪市出身。1991年にドラフト4位でプロ野球近鉄に入団。2000年に本塁打王と打点王の2冠、翌01年に打点王に輝き、「いてまえ打線」の主砲として近鉄のパ・リーグ優勝に貢献した。05年に米大リーグのドジャースへ移籍。以降、オリックス、中日、楽天を渡り歩き、13年にDeNAで通算2000安打を達成した。

静岡新聞社