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sumika、全員まとめて抱きしめた「Little crown」新木場コースト公演

8/2(水) 20:54配信

音楽ナタリー

sumikaが7月29日にワンマンライブツアー「Little crown #4」の追加公演を東京・新木場STUDIO COASTで開催した。

【写真】小川貴之(Key, Cho)(撮影:後藤壮太郎)(他12枚)

「普段できないことを、年に何回かぜいたくにやりましょう」という思いから、多くのゲストミュージシャンを招いて行われている「Little crown」。4回目となる今回、sumikaは大阪・Zepp Osaka Bayside公演と東京・Zepp Tokyo公演を実施したのち、追加公演の会場である新木場STUDIO COASTへとたどり着いた。

彼らはこの日、シャンデリアやカラフルなフラッグ、赤い緞帳で彩られたサーカスのようなセットのステージにゲストメンバーの井嶋啓介(B)、Nona* Iwamura(Perc, Cho)と登場した。目の上に手をかざして満員の観客をうれしそうに見渡した片岡健太(Vo, G)は、勢いを付けてピースサイン。彼らが7月に発売したばかりの1stフルアルバム「Familia」のオープニングナンバー「Answer」でライブの幕を開けると、早くも客席からは合唱が起こる。続く「Lovers」では、演奏中にいつものように小川貴之(Key, Cho)のそばへ片岡、井嶋、黒田隼之介(G, Cho)が駆け寄る。この日は片岡と井嶋が「Choo Choo TRAIN」よろしくパフォーマンスを行い、ファンを沸かせていた。

「ソーダ」の演奏時には、片岡が「最高の限界点なんてもう突破してるの。だからこっからはボーナスタイムしかありません! 助走はいらないので、最短距離であなたの心を奪いにやってきました」「男も女も関係ない! 全員まとめて抱きしめにやってきました」と愛のあふれる言葉を連発。さらに荒井智之(Dr, Cho)が四つ打ちのビートを刻むダンスチューン「カルチャーショッカー」、爽快なサウンドの「グライダースライダー」と人気曲が続けて演奏され、会場の熱気が高まっていく。またこの日は、事前に片岡のTwitterに寄せられた楽曲リクエストから、一番人気だったというエッジィなロックチューン「イナヅマ」が披露されるなどスペシャル感のある演出も。「好き嫌い嫌い好きで嫌い」という歌詞のパートでは、花占いする仕草をした黒田が「大好きだー!!」と叫んで観客を笑わせた。

ライブ中盤には、片岡いわく「家でゴローンとしながら聴けるようなアレンジ」で「Amber」と「リグレット」が届けられる。ここで彼は、結婚式に出席した際に新郎新婦に「Lovers」の歌唱をリクエストされたエピソードを話し始めた。その日「ねぇ浮気して ねぇ余所見して」のパートで不穏な空気となり、新婦の父親からビールを注いでもらえなかったという彼は、「新郎新婦はもちろん、その家族までハッピーになれるような歌を。挽回するぞ! 聞いてろ親父!」と冗談交じりに曲紹介しながら、アコースティックギターを弾いて「ここから見える景色」を温かく歌い上げる。歌い終えると「さっきは家で聴いてるような気持ちでいいって言ったけど、そんなサービスタイムはもう終わりだー!! ライブハウスでしかできないことあんだろー!!」と先ほどとはまったく異なる言葉を観客に浴びせ、「MAGIC」のレコーディングメンバーでもある村上基(Tp / 在日ファンク)、ジェントル久保田(Tb / 在日ファンク)、後関好宏(Sax / ex. 在日ファンク)をゲストとして呼び込んだ。

ホーン隊を迎えたsumikaは、同日行われていた「隅田川花火大会」に負けじと“言葉の花火”を打ち上げるべく、オーディエンスと「ヨーホー!」のコール&レスポンスを実施。そのままの勢いで「チェスターコパーポット」を熱演すると、今度は“ロックスター”として矢沢永吉や湘南乃風の名前を挙げ、彼らに負けじとサマーチューン「マイリッチサマーブルース」で場内を観客がタオルを回す光景で彩った。またライブ当日は、黒田も日付が変わる瞬間にドン・キホーテに並んで買いに行ったという人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの新作の発売日。これに触れた片岡の「おそらくこの曲をこんなメモリアルな日にできることはもうないと思います」という紹介から披露された「ふっかつのじゅもん」では片岡と黒田がステージ前方で熱くギターをかき鳴らし、場内の興奮をピークへと引き上げていく。そのままホーン隊と共に演奏された本編最後のナンバー「MAGIC」で片岡は「この音をね、生で聴かせたかったんだよね」と笑顔を浮かべていた。

アンコールではsumikaメンバーと井嶋の5人がステージに姿を見せ、“背中を押し切る曲”として「雨天決行」を熱演する。片岡はラストナンバーを前に、親族が亡くなった際にライブで葬式や法事に出席できなかったことや、声が出なくなったことなど、音楽人生のこれまでを振り返りながら「それでもやって、それでもやって、それでも続けたいからって……何回も自問自答して。その上に成り立って、今の自分がいます。これから先も、きっと俺はそういうふうに音楽と関わっていくんだと思うし、そういう自分を後悔することはきっとない。なぜなら(今自分の周りにいるのは)俺が何よりも音楽が好きで、続けてきたこと、やってきたこと、誰よりもわかってる、大好きな家族だから。俺は自分の信じた道を行きます」と言葉に力を込める。さらに「あなたが守りたい大切なものを全力で肯定するために、あなたの前で音楽をやってるんだと思います。あなたが『ああ、なんかやめちゃおうかな』って思ったとき、その大切なものがなんとなく続けてきた、選んできたものだとしても『それは、運命ですから!』と肯定できるように、1曲歌って帰ります」と言葉を重ねる。そして届けられた「『伝言歌』」で、片岡は1番では黒田の方向に、2番では小川の方向に体を向けて掛け合うように歌い上げていく。サビでオーディエンスのそろった合唱を聞いた片岡は、最後に観客へ「何ができるかわからないですけど、あなたが本当に心の底からやりたいことを誰かにバカにされても、誰かに罵倒されても、俺たちだけは絶対に味方でいたいと思います。しょうもないことを言うヤツがいたら、ここまで連れてきてください。そんな、力強い味方で一生いたいと思いました。(皆さんは)僕のほこりです」と思いを届けていた。

sumikaはこのあと、9月から「Familia」を携えた全国ワンマンツアーを開催。追加公演は10月26日に東京・東京国際フォーラム ホールA、11月5日に大阪・フェスティバルホール、11月24日に愛知・名古屋国際会議場センチュリーホールと3会場で行われる。

sumika ONEMAN LIVE 「Little crown #4」2017年7月29日 新木場STUDIO COAST セットリスト
01. Answer
02. Lovers
03. ソーダ
04. カルチャーショッカー
05. グライダースライダー
06. イナヅマ
07. アイデンティティ
08. Summer Vacation
09. ほこり
10. Amber
11. リグレット
12. ここから見える景色
13. チェスターコパーポット
14. マイリッチサマーブルース
15. ふっかつのじゅもん
16. MAGIC
<アンコール>
17. 雨天決行
18. 「『伝言歌』」

sumika 1st FULL ALBUM「Familia」Release Tour
2017年9月18日(月・祝)神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
2017年9月22日(金)宮城県 チームスマイル・仙台PIT
2017年9月24日(日)北海道 札幌PENNY LANE24
2017年9月30日(土)新潟県 新潟LOTS
2017年10月1日(日)石川県 Kanazawa AZ
2017年10月6日(金)広島県 広島CLUB QUATTRO
2017年10月8日(日)福岡県 DRUM LOGOS
2017年10月9日(月・祝)熊本県 熊本B.9 V1
2017年10月13日(金)京都府 磔磔
2017年10月15日(日)香川県 高松オリーブホール

sumika「『Familia』Release Tour -ファイナルシリーズ-」
2017年10月26日(木)東京都 東京国際フォーラム ホールA
2017年11月5日(日)大阪府 フェスティバルホール
2017年11月24日(金)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール

最終更新:8/2(水) 20:54
音楽ナタリー