ここから本文です

年度内に分譲再開 震災で中断の相馬中核工業団地

8/2(水) 10:24配信

福島民報

 福島県相馬市は東日本大震災、東京電力福島第一原発事故以降、見合わせていた相馬中核工業団地(西地区)の分譲を今年度中に再開する。相馬地方では常磐自動車道の全線開通をはじめ東北中央自動車道「相馬福島道路」や相馬港の整備など社会資本が整いつつある。市は企業誘致を活発化させ、さらなる地域経済の発展と復興の加速を目指す。
 相馬中核工業団地は内陸側の西地区と海側の東地区で構成されている。西地区には震災による津波で被災した相馬市民と原発事故に伴う南相馬市、浪江町、飯舘村からの避難者向け仮設住宅が建てられた。
 今年度は津波で被災した市民向け仮設住宅のうち、災害公営住宅や再建した住宅への転居で空いた3区画の約4.2ヘクタール分を分譲する計画。このほか2区画の合わせて3.5ヘクタールには避難生活を続けている市民がおり、住宅の再建や転居状況を考慮しながら順次、分譲地に切り替える方針だ。
 原発避難者向け仮設住宅のある5区画(500戸)の計9.3ヘクタールの転居時期は現段階で定まっていない。市は住民の転居先が決まった後に分譲用地に利用する考え。
 市によると、西地区への進出について既に数社から問い合わせが寄せられている。市は市ホームページなどによる情報発信や企業訪問などを通じて積極的に企業誘致を進める。市産業部は「働く場の確保で復興の動きをより確かにしたい」としている。
 西地区は常磐道の相馬、新地の両インターチェンジ(IC)へのアクセスが良好な上、周辺では津波で被災した相馬港の岸壁も復旧した。
 社会基盤の復旧・復興を背景に相馬市の相馬港1号ふ頭に鋼材加工流通業アイ・テック(静岡市)の相馬工場、新地町の4号ふ頭には石油資源開発(東京都)の液化天然ガス(LNG)基地と福島ガス発電(東京都)のLNG火力発電所が整備されている。市はこうした動きを踏まえ、今年度中の分譲再開を決めた。

福島民報社

最終更新:8/2(水) 11:01
福島民報