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なぜ三菱電機の役員報酬は三菱重工よりも多いのか

8/2(水) 11:50配信

投信1

明暗が分かれた決算発表当日の株価

三菱電機 <6503> と三菱重工業 <7011> は、誰もが知る日本の製造業を代表する大企業です。東証の分類による所属セクターは異なるものの(三菱電機は電気機器、三菱重工は機械)、1921年に三菱重工の電機部門が分社化して三菱電機が発足したという歴史的な経緯などから、両社には、重複あるいは類似した事業があります。

たとえば、エアコン(三菱電機は「霧ヶ峰」、三菱重工は「ビーバー」)、発電システム関連(三菱電機は発電機、三菱重工はタービン)、宇宙関連(三菱電機は衛星、三菱重工はロケット)、鉄道(三菱重工は鉄道車両、三菱電機はモータなどの電機品)などです。

また、決算も同日の午後に発表されることが多くあります。実際、今回の2018年3月期第1四半期決算も7月31日午後の取引時間中に発表されています。

ただし、決算内容と株価の反応は明暗が分かれました。

三菱電機の決算は、FA機器の好調などにより営業利益が前年同期比+24%増益となり、上期および通期業績の上方修正も発表されたため、31日の株価は前日比0.3%高で引けています。

一方、三菱重工の決算は、MRJの開発費増加などが響き、営業利益は同▲35%減益となり、株価は▲3.6%安で引けています。

また、直近1年間での株価も、三菱電機が約43%上昇しているのに対して、三菱重工は約5%の上昇に留まっています。

業績にも格差が

では、そうした両社の業績について比較してみましょう。

まず、売上高ですが、過去5年間の累計(2013年3月期~2017年3月期)では、三菱電機が20.6兆円に対し三菱重工が18.1兆円とそれほど開きはありません。また、2017年3月期(以下、直近年度)でも三菱電機が4.2兆円に対して、三菱重工は3.9兆円と違いはわずかです。

同様に営業利益も、直近年度では三菱電機の2,700億円に対して三菱重工が1,505億円とやや開きがあるものの、5年間の累計で見ると、三菱電機の1.28兆円に対して三菱重工は1.12兆円とそれほど大きな違いはありません。

ただし、最終利益(親会社株主に帰属する純利益)には大きな違いがあります。5年累計では、三菱電機の8,967億円に対して三菱重工は5,197億円と約1.7倍の開きがあります。また、直近年度では、三菱電機の2,105億円に対して三菱重工は877億円と約2.4倍の大きな差が見られるのです。

売上高や営業利益にはそれほど違いがないにもかかわらず最終利益に大きな差がある一因としては、三菱重工がこの期間、客船事業関連の損失引当金や事業構造改革費用などで多額の特別費用を計上してきたことが挙げられます。

逆の言い方をすれば、三菱電機は構造的に問題のある事業の整理を終えていたために、そうした「後ろ向き」の費用計上が少なかったという見方も可能かもしれません。

いずれにせよ、売上規模にはあまり差がないものの、最終利益では大きく水が空いたというのがここ数年の両社の状況であるということになります。

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最終更新:8/2(水) 11:50
投信1

チャート

三菱電機6503
1803円、前日比+1円 - 12/15(金) 15:00

チャート

三菱重工業7011
4199円、前日比-59円 - 12/15(金) 15:00