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馬装蹄師 若者離れ 作業つらい下積み長い 健康・走力 欠かせぬ存在

8/2(水) 7:01配信

日本農業新聞

養成機関は定員割れ

 馬の健康維持や走力発揮に欠かせないひづめを削り、保護する蹄鉄を管理する「装蹄師」を目指す若者が年々減り、競馬や乗馬クラブの存続が懸念されている。国内唯一の養成機関、日本装削蹄協会装蹄教育センター(宇都宮市)によると、近年は定員割れの状況が続く。生産現場への影響も懸念され、関係者は危機感を強めている。

 カンカンカン――。同センターには連日、10、20代の若者11人が蹄鉄を作る音が響く。1200度にも達する火枦(ほど)と呼ばれる窯に鉄を入れて特殊なハンマーで打つ作業が続く。猛暑の今夏は特に過酷な作業だ。

 装蹄師になるには装蹄技術の他、飼養管理、馬に関わる知識を1年かけて学ぶ。卒業試験に合格すれば2級装蹄師の資格が得られ、競馬場に就職したりベテラン装蹄師に弟子入りしたりできる。

 「想像よりつらく全身が筋肉痛になった」と話すのは、東京都青梅市出身の武藤涼さん(18)。農業高校生の時に装蹄師と出会い、「格好いい」と入校を決めた。「徐々に蹄鉄を作れるようになってきた。日本中央競馬会に就職したい」と意気込む。

 装蹄師は日本装削蹄協会が認定する国内唯一の専門資格。競馬場や乗馬クラブ、生産牧場でひづめや蹄鉄を管理する。2級になって5年目以降、試験に受かれば1級、さらに9年後に指導級装蹄師になれる。指導級になると、年収数千万円を稼ぐ人も少なくない。

 高収入が期待できる一方、競馬人気の低下や下積み期間の長さからセンターへの入校希望者数は減少。応募が最も多かった1999年の70人に比べ近年は3分の1以下まで減り、定員割れが続く。同協会が全国の馬の飼養頭数から割り出した適正な装蹄師の人数は500人程度。人数を維持するには、毎年11人を新たに確保する必要がある。

 ただ、途中でやめるケースを考慮すれば16人程度は必要で、同協会の楠瀬良特別参与は「優秀な人材の確保が難しく、このままでは馬産業の根幹を揺るがしかねない」と危機感を持つ。

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最終更新:8/2(水) 9:44
日本農業新聞