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食の世界はニセ情報だらけ おいしく健康的に食べるには何が必要か?

8/2(水) 6:03配信

BuzzFeed Japan

「農薬は危ないからオーガニック食品が安心」「『トクホ(特定保健用食品)』のコーラの方が体に良さそうだ」。特段、食に気をつかっていなくても、こんなことを思いながら買い物をしたことがある人は多いはずだ。

だが実は、こうした食の健康情報は科学的根拠が薄い。それどころか、健康効果をうたう食品や食事療法の中にはかえって有害なものさえある。

なぜ食の世界にはニセの健康情報があふれているのか。『効かない健康食品 危ない自然・天然』(光文社新書)で健康食品や自然・天然食品にまつわる情報を一つ一つ検証した科学ジャーナリスト、松永和紀さんに話を聞いた。【岩永直子 / BuzzFeed Japan】

「自然は体にいい」という思い込み

あれに効く、これは悪いなど、食と健康を結びつける情報はテレビや雑誌、インターネットなどで常に発信され、拡散されている。その中でも幅広く浸透しているのは、「自然や天然のものは体に良い」という考え方だ。

「白砂糖は体に悪い」と蜂蜜や精製されていない砂糖を甘味づけに使う人は多いが、今年4月、蜂蜜を与えられた乳児がボツリヌス菌中毒で死亡したのは記憶に新しい。蜂蜜や黒糖はミネラルが豊富に含まれる一方で不純物が多く、時には自然界に存在するボツリヌス菌も混ざることがある。

「科学者は、精製された白砂糖の方が不純物は少ないので安全で、自然は時に怖いものだと認識していますが、多くの人の受け止め方は逆。このずれに、食の情報を正しく伝える難しさが凝縮されています。『自然は安全』というイメージは、『人工合成物は危険』という感覚と表裏一体」と松永さんは指摘する。

科学的に考えると、合成保存料は食中毒を防ぐ効果もあり、米、ひじきなどの食品にも発がん性物質は含まれている。農薬にしても、病気を招く微生物やカビを防ぐ効果があり、「そうした天然のリスクへの手立てを講じていなければ、オーガニックは農薬を使ってなくてもむしろ、安全性が低い」という。

一般の人が情報を得る手段は増えているが、食の健康情報の混乱には拍車がかかっている。いったい何が起きているのだろうか?

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最終更新:8/2(水) 6:03
BuzzFeed Japan