ここから本文です

「リクルートはこの10年で別の会社になった」情と営業の会社からテックカンパニーへ(後編)

8/2(水) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

人材輩出企業としても名高いリクルート。卒業生にも通底する「リクルートらしさ」とはどんなもので、それはどうやって醸成されるのか。デジタル化や社長交代を経て、それはどのように変化していったのか。『リクルートのすごい構“創”力』の著者でボストンコンサルティンググループ日本代表の杉田浩章氏と、リクルートワークス研究所副所長の中尾隆一郎氏の対談から、「リクルートらしさと新規事業創出の関係」を読み解く。

【前編】「リクルートはどこよりしつこく、諦めない」“天才”のひらめきでなく、新規事業を生み出し続ける仕組み

高度な仕事が増えた結果、残る人も増えている

Business Insider Japan(以下BI): リクルートで働く人には共通した「リクルートらしさ」のようなものがあり、世間でもなんとなくそれが共有されているように感じます。リクルートらしさとはどのように醸成されるものなのでしょうか。採用に由来するのか、次第に染まっていくのか、それともリクルートっぽくない人が脱落していくのか……。

中尾:ちょっと待ってください。似たようなことはよく聞かれるのですが、30年近く中にいる僕からすると、リクルートっぽさと言われても全くピンとこない。

僕は異動が非常に多く、今はリクルートワークス研究所にいますが、リクルートテクノロジーズ、リクルート住まいカンパニー、リクルートマネジメントソリューションズなど、他にもグループ内のいろいろな組織を見てきました。でも、そのいずれもが全く色が違う。

だから、皆さんが言うリクルートらしさというのは一体何のことなのか。営業の元気なイメージはあるかもしれないけれど、営業にしたっていろいろいますから。全く飲めない、元気のない人だって中にはいます。

杉田:いつかは自分で事業をやりたいという人が多いのでは?

中尾:ああ、それは確かに多いですね。同期で集まっても、辞めて独立した人の方がなんとなく偉そうにしているというのはあります。ずっと居残っているこっちの方が肩身が狭いくらいで。

BI:会社としても、「いずれは外へ出て挑戦しろ」という雰囲気があるのですか?

中尾:昔はそういうところがありました。なぜなら20年くらい前までは、社内に残り続けても30歳を超えてやる仕事があまりなかったからです。

ただ、今はあの頃とは違う。紙に限らずいろいろなメディアがありますし、お客様のビジネスもどんどん高度になっているから、いろいろな提案をする余地があります。

例えば、これまでであれば集客のお手伝いまでしかできなかったところでも、その後の業務改善まで一緒にやれたりするわけです。そうやって中で取り組める高度な仕事が増えた結果、以前よりも残る人が増えたということはあるでしょう。

1/5ページ