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一人親家庭向け教育ローン増加 震災影響 日本公庫石巻支店

8/2(水) 16:06配信

石巻かほく メディア猫の目

 石巻地方で、教育ローンに頼る一人親家庭が増加していることが、日本政策金融公庫(日本公庫)石巻支店の調査で分かった。東日本大震災の津波で親を亡くしたことなどが影響しているようだ。

 同支店は「地域の実情を考慮すれば、高等教育機関などへの進学時にローンに頼らざるを得ないケースが今後も増えるのではないか」とみている。

 日本公庫が取り扱う国の教育ローンのうち、石巻支店の一人親家庭向けの2016年度融資実績は、母子家庭が81件、父子家庭が9件だった。前年度に比べ、母子家庭が1件(1.3%)、父子家庭で2件(28.6%)とそれぞれ増加した。

 一人親家庭となった理由について同支店は詳しく調査はしていないが「震災が少なからず影響している」とみている。

 一人親家庭は、低収入で経済的に厳しく、ローンの依存度が高いのは全国的な傾向という。

 厚生労働省の全国の一人親家庭に関する調査では、平均年収が母子家庭は181万円、父子家庭は360万円で、一般世帯平均の女性269万円、男性507万円を大幅に下回り、経済的な格差が顕著になっている。

 日本公庫の実態調査によると県内の教育費負担について、子ども1人当たりの入学費用は高校が約40万円、大学は約101万円。高校から大学卒業までに必要な入在学費用の合計は約1000万円と試算している。さらに、自宅外通学を始めるための費用は、アパートの敷金や家財道具購入など1人当たり約34万円。仕送り額は月額約9万円、年間で約111万円になるという。

 教育費の捻出方法については、教育費以外の支出削減(節約)が34%で最も多く、預金や保険などの取り崩し28%、奨学金26%と続いている。節約する支出の中身は、外食費が73.5%と目立ち、旅行・レジャー費52.9%、保護者の小遣い41.2%となっている。

 一人親家庭の経済的負担が大きいことから、日本公庫が取り扱う国の教育ローンは今年4月から一人親家庭や多子所帯などを対象に、金利低減や返済期間延長など制度拡充を措置して支援を手厚くしている。