ここから本文です

大森靖子「愛情と音楽で返していきます」感情のステージに幕/レポート

8/2(水) 16:00配信

MusicVoice

 シンガーソングライターの大森靖子が7月20日に、東京・Zepp DiverCity Tokyoでワンマンツアー『大森靖子 2017 LIVE TOUR “kitixxxgaia“』のファイナル公演をおこなった。3月にリリースされたメジャー3枚目となるアルバム『kitixxxgaia』を引っさげて、6月2日の宮城・仙台Rensaを皮切りに全国6公演をおこなうというもの。アルバム曲「ドグマ・マグマ」や新曲「draw (A) drow」などアンコール含め全21曲を披露し、まさに“感情のステージ”と呼ぶに相応しい大森の世界観で会場を満たした。この日、11月から『超歌手 大森靖子MUTEKI弾語りツアー』の開催も発表した。

感情のステージに上がってこい

 ステージ後方には『kitixxxgaia』ジャケットのバックドロップ、ステージ中央にピンク色の十字架、そして、打楽器のドラがスタンバイされていた。開演を待つBGMには大森の楽曲が流れ、続々と観客がフロアに集結。定刻を少々過ぎたところで会場は暗転。「カルミナ・ブラーナ」をSEに、バンドメンバーがステージに。最後に、白いドレス風の衣装を身に纏った大森靖子がステージに登場。

 大森は観客に向かって一礼し、ステージ上の十字架を抱え、「感情のステージに上がってこい」と投げかけドラを強打していく。オープニングナンバーは『kitixxxgaia』でも1曲目を飾る「ドグマ・マグマ」。一筋縄ではいかない展開を見せる楽曲は、感情を解放させていくかのような爽快感を与えていく。ライブは「非国民的ヒーロー」、「イミテーションガール」、高揚感を煽るシャウトから「きゅるきゅる」と流れ、アッパーチューンで観客を扇情していった。

 「楽しいことも嫌なことも全部音にして、美しいステージにしたいと思います」と語り「ピンクメトセラ」へ。イントロでのハープような美しいサウンドが印象的に響き、そこから変拍子のキメが緊張感を生んでいく。フロアは観客の持つピンクのペンライトがより一層光り輝く。ダンサー・私。もステージに登場し、楽曲の世界観を流れるような動きで表現していった。

 大森はアコギを手に取り「マジックミラー」へ。縦横無尽に紡がれていく音は良い意味で予想を裏切っていく斬新さを与えていく。F・ショパンの「幻想即興曲」のようなダイナミックなピアノの旋律の上で、アップアップガールズ(仮)とともに大森もシンクロ率の高い踊りを魅せた「夢幻クライマックス かもめ教室編」では椅子の上に乗り歌い上げるその姿は、メシアのような雰囲気を感じさせた。

 そして、その椅子に少し気だるそうに腰を掛け歌い上げた「M」へ。sugarbeans(Key)のピアノの伴奏で、今にも感情が崩壊しそうな歌声が会場に吹き荒れる。続いての「オリオン座」はバンドメンバーも歌い上げ、会場全体で美しいシンガロングの光景が広がった。大森はステージを動き回り、観客とコミュニケーションをとるようにパフォーマンス。

 「君に届くな」では放射線状に伸びた照明が大森を照らしながらの歌唱。激情的なミディアムナンバーは会場に音という感情を浴びせていく。続けて、ピエール中野(Dr)による腹に響いてくるようなビートから「最終公演」、豪雨のSEから「あまい」。ドメスティックなサウンドは会場に緊張感を走らせていく。大森の叫びにも似た声は、汚れたものを浄化していくようだった。

1/3ページ

最終更新:8/2(水) 16:00
MusicVoice