ここから本文です

裁判傍聴ツアー後援で市教委に取り消し指導 千葉県教委

8/2(水) 10:10配信

千葉日報オンライン

 北総線の運賃値下げを求めて国を相手取り係争中の市民団体が主催する裁判見学ツアーを印西市教委が後援したことに対し、千葉県教委が「政治的中立性を損なう恐れがある」として取り消しを検討するよう指導していたことが分かった。市教委は後援を取り消さず、ツアーに同行。「内容を確認したが、中立性は担保されていた」と説明している。

 ツアーは「北総線運賃値下げ二次訴訟の会」の主催で、7月27日に開催。対象は市内の小学4年~中学3年の子どもと保護者で、約30人が参加。東京地裁で行われた北総線値下げ裁判の口頭弁論を傍聴後、原告側弁護士による学習会を行った。

 市教委はツアーを後援するとともに、開催前に市内小中学校の児童・生徒に市民団体が制作した募集チラシを配布した。

 情報を得た県教委は7月25日に市教委を訪れ、地方教育行政法に基づき、後援取り消しの検討を口頭で指導。取り消さない場合でも、政治的中立性が担保されることを確認するよう求めた。県教委の担当者は「国を相手取った訴訟の原告が主催のため、政治的活動に該当する懸念があると判断した」と話す。

 一方、市教委は、同会が市民活動支援センターを利用できる「市民公益活動団体」の登録団体であり、政治的活動を行わないことが登録要件となることを考慮。詳しいツアー内容も確認した上で、後援を取り消さないことを決めたという。

 ツアー当日は市教委指導課の職員が同行。同課の担当者は「傍聴は公正な立場で行われた。弁護士の学習会では、原告、被告双方の主張を公平に説明していた。問題があったとは思わない」と話す。同会は「ツアーは司法の現場を見て学ぶという趣旨で、教育上何ら問題はない」としている。