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トランプ政権の「ドタバタ人事」でキーマンに躍り出た「とある人物」

8/2(水) 17:25配信

ホウドウキョク

フジテレビ風間晋解説委員の解説

風間晋解説委員:
ホワイトハウスの広報部長が任命からわずか10日で電撃的に解任されたことで、3つのポイントが見えてきました。

「豊洲移転はわたしが決めた」新たなキーマン

まず、トランプ・ファミリーの限界です。

大統領がスカラムチ氏を力づくで広報部長に据えることに娘のイヴァンカさんと夫のクシュナー氏は賛成したといいます。そして、その解任に抵抗もしない。ということは、大統領が信頼してやまないこの2人も事の良し悪しの判断はその程度なんだ・・と分かってしまいました。

次に、広報部長のポストに据えてみて初めてそんな人物だったんだ・・と知ったなんて、トランプ人脈はそれくらい薄っぺらい代物でした。

先に解任されたプリーバス首席補佐官やスパイサー報道官だって、選挙戦を通じて初めて知り合った人たちで、もともと「取りあえず感」たっぷりでした。早くからトランプを支持して要職についた人たちもいわば、大穴を当てたにすぎません。

このドタバタ劇で政権のキーマンに躍り出たのがケリー首席補佐官です。
彼は国土安全保障長官として大統領の下で半年働き、その能力を買われて抜擢された初めてのケースです。大統領の軍人好きはつとに知られていますが、軍人の忠誠心、冷静さ、実行力、指揮命令系統をはっきりさせるといった資質、能力が大統領にとって、新鮮で頼れるものに見えるのでしょう。

ケリー効果でトランプ・ホワイトハウスに初めて「規律」がやってきそうです。
ーートランプ政権はドタバタ、日本では安倍政権がお友達内閣と批判されて明日内閣改造ですね。人事は本当に難しいですね。

風間:
アメリカの場合は4年に一度は大統領選挙があり、どんなに長くとも一つのポストに8年しかいられないというのが決まっていますから、トランプ大統領みたいに、まさか大統領になるとは思っていなかった人たちにとっては、トランプさんと仲良くしておく動機がなかった。

そもそもトランプさんは人生ずっと、人を出し抜くこと、あるいはビジネスで勝つこと、儲けることをひたすら追い求めてきた人なんです。周囲にいる人たちは損得づくめの人たちだけ。「自分の金儲け」が大事で、彼の為に汗水垂らして働きたいという人は周りにはあまりいなかったのではないかと思うので、ホワイトハウスに入ろうという人も少ないのかな、と想像しています。

ーートランプ大統領の在任期間中は、ビジネス感覚で政治をやるということがずっと変わらないのでしょうか。

風間:
トランプ大統領自身は変わりようがない。ビジネスで勝つ、儲ける、そういう考え方で生きてきて70年。これから人間が変わるとはとても思えない。

しかしケリー首席補佐官という、今までトランプ大統領の周囲にはいたことがなかった人材、アメリカ軍というとてつもなく巨大で、秩序だった組織の中できちんと上昇してきた人が、初めて、新しい血として、トランプさんの近くに入ってきたのかもしれない。

マクマスター補佐官も軍人出身ですから同じことが言えますが、立場としてはケリー首席補佐官の方がワンランク上。首席補佐官は、日本でいえば総理を助ける官房長官、ケリー首席補佐官がこれからホワイトハウス全体を取り仕切る人です。そういう意味でもケリーさんの存在は大きい。

ーーでは今後の政策は、ケリーさんの意見で意外と動いていく可能性もあるのでしょうか。

風間:
こと政策についてはちょっと違う。政策に関しては色々な他のアームがホワイトハウスの中にある。ホワイトハウスで政策の骨格を作り、細部を詰めたり実行する場合は、各省庁や議会が深く関わってくる。ケリー首席補佐官の場合はホワイトハウスがどういう風に動くのかコントロールするのがケリーさんの仕事。一番大事なのはトランプ大統領のスケジュールを調整して、誰がトランプ大統領に会いに来られるかを決める人。ワシントンでは大統領の時間が一番希少な財だといわれている。面会希望が多数ある中で、それを決定するのがケリー氏の仕事。

これまではクシュナーさんがこれをやっていたとみられていた。しかしファミリー政治の限界が見えたので、今後は、ケリー氏が軍人張りにビシッと言える。「すべてのことはケリー氏を通じて決める」という条件付きでこのポストに来たので、ケリー氏に期待したい。

最終更新:8/2(水) 17:25
ホウドウキョク