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“人生の秘密の扉”を見つけた、ユップ・ベヴィン 音で探求する/インタビュー

8/2(水) 19:40配信

MusicVoice

 オランダのコンポーザー・ピアニストであるユップ・ベヴィンが去る6月21日に、2ndアルバム『プリヘンション』をリリースした。自費でリリースした前作『ソリプシズム』は、2015年に発売して以来、Spotifyだけでも既に6千万近くのストリーミング数を獲得。ネットで“ジェントル・ジャイアント(優しき巨人)”と称されるユップは、その身長2mの体格から紡ぎだされる優しいピアノ・タッチでリラックスできる瞑想的なネオ・クラシックを展開。ユップならではの優しい音色のピアノについて、今作でのミュージックビデオ(MV)と連動した世界観、音楽に対する思考など話を聞いた。

■坂本龍一さんは微妙な境目を素晴らしく表現している

――ユップさんから見た日本の印象はどんな感じでしょうか?

 日本の方からは協調性や勤勉さというものをとても感じます。自然とともに生きているという、スピリチュアルな点も感じられます。世界でも最も進んだ国だと思っているので、そういった点からもとてもインスピレーションを受けます。

――音楽的にはどうでしょうか?

 そんなに詳しくは知らないのですが、J-POPは知っていますし、SOIL&“PIMP“SESSIONSが凄く好きです。坂本龍一さんも知っています。

――ユップさんは昔エレクトロミュージックもやられていたと聞きました。そういった観点で、坂本龍一さんを聴いていたということも?

 はい。特にピアノで表現するときに、美しさとやり過ぎな感じの境目があると思うのですが、その微妙な境目を坂本龍一さんは素晴らしく表現していると思います。

――バランス感覚が絶妙ということですね。ユップさんの音楽からも、とても優れたバランス感覚を感じますが、楽曲を作るときは精神統一をするなど、精神的なモードを変化させたりするのでしょうか?

 そういうことはあります。一種の冒険の世界に入ってしまうと、その世界の中で自分が瞑想状態に入ってしまうのです。だから、あえて外の世界と繋がりを持たなくても、その中で世界が出来上がる感覚になるときがあります。

――以前、エレクトロミュージックやCM音楽をやっていた頃に、少々不満があったと聞いておりますが、それはどういった不満だったのでしょうか?

 以前はジャズピアノやバンドを色々やっていたのですが、それをやめてエレクトロニックなプロジェクトで音楽を作ろうと思ったときに、サウンド作りにちょっと時間がかかり過ぎてしまったのです。本当はその中から自分のサウンドを見つけていかなければならないのですが、テクニックを学んだりする最初の段階で時間がかかってしまって。それに加えて、その頃は仕事や家庭のことで時間がなくて、そこでイライラしていました。

 それでガールフレンドから「エレクトロニックなものはやめて、ピアノだけでやってみたら?」と言われました。今はそれでいいのですけが、将来的にはエレクトロニックなプロジェクトにも戻りたいなと思っています。

――気持ち的にも余裕が出てきたら再開する?

 ピアノ一台でやるというプロセスも好きなので、それはそれでやるし、そこから始まるのですが、それに加えてシンセサイザーなどを使って色んな音を集めて、どれだけ可能性があってどれだけの音楽に辿り着けるだろうかということを、これからやりたいと思っています。実は次のアルバムでやろうと思っているのですが。

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最終更新:8/2(水) 19:44
MusicVoice