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ロシア発注取消の747型、エアフォースワンに

8/2(水) 12:32配信

ウォール・ストリート・ジャーナル

 米政府が大統領専用機「エアフォース・ワン」の後継機として、米ボーイングから747型機(ジャンボ)を2機購入する。飛行機は経営破綻したロシアの航空会社がボーイングに発注していた機体を利用する。ドナルド・トランプ米大統領は就任前に買い換えのコストがかかりすぎると批判していたため、経費削減策としてボーイング側が購入を提案していたものだ。

 米空軍のアン・ステファネク広報官は1日、「2機の747-8型旅客機の購入に向けて最終的な調整をしている段階であり、間もなく契約を締結できるだろう」とした。

 2機は2015年に経営破綻したロシアのトランスアエロ社に納入される予定だった。同社の資産のほとんどはロシアのフラッグキャリア(国を代表する航空会社)である国営のアエロフロートに吸収されている。ボーイングは先月、トランスアエロからの3機の受注を正式に取り消していた。

 747型は1機あたり3億8700万ドル(約427億円)で、交渉に詳しい関係者によればボーイングは空軍に大幅な割引を提示したが、その額は明らかになっていない。ホワイトハウスとシークレットサービスはコスト削減のため、エアフォース・ワンに必要とされる仕様を今年に入り変更。強化されたセキュリティー対策や通信に関する基準を満たすには、今回購入する2機を改修した方が新たな飛行機をつくるよりも割安だったと思われる。

 トランプ氏は12月、エアフォース・ワンの入れ替えにかかるコストが40億ドルにも達すると批判。しかし国防総省は老朽化が進んで維持費がかさむ既存機との入れ替えにあたって、2機を購入する推定価格を31億ドルとし続けていた。ボーイングは次期大統領専用機に入札した唯一の企業で、開発契約金として1億7000万ドルを政府から受け取っている。

 ボーイングの広報担当者は「今回の取引は空軍に多大な価値を提供し、納税者にとってもベストプライスを実現するために結ばれるものだ」と述べた。

 次期エアフォース・ワンは2019年から入れ替えプロセスを開始し、2023年秋に運用を始める予定だった。今回、未納入となった747型2機を購入したことで、この予定を早めることができるだろうと事情に詳しい関係者は話している。

 空軍による今回の購入計画は、米国防関連ニュースサイト「ディフェンス・ワン」が先に報じていた。

By Doug Cameron