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日産のモデラー、職人技伝授 伊勢原の立体工作教室25年  子どもの“夢”模型に 

8/2(水) 17:36配信

カナロコ by 神奈川新聞

 ものづくりの楽しさを感じてもらおうと、日産自動車で立体造形を手掛けるモデラーが夏休みの小学生向けに伊勢原市田中の市立子ども科学館で開催する立体工作教室が25年を迎えた。イラストや写真から立体物を生み出す職人技に触れられるとあって、毎年募集が1日で締め切りとなる同館の人気企画となっている。

 厚木市と伊勢原市にまたがって立地する同社の開発拠点「日産テクニカルセンター」の地域貢献の一環。子どもたちは事前に自動車や動物、テレビゲームのキャラクターなど作りたいものを選び、写真や雑誌の切り抜きといった参考資料を同社に送る。モデラーが真後ろや横から見た写真などを集めて、想像力や経験を生かして立体化。発泡剤やベニヤ板で芯となる基礎を制作する。工作教室当日は基礎に紙粘土を張り付けて、肉付けしていく。

 今年の教室は7月26日に開かれ、モデラー6人と小学生27人が参加。将来はレーサーになりたいという小学3年生の高橋昌希君(8)はスポーツカーを制作した。完成した模型を手に「楽しかった」と目を輝かせた。モデラーの町野直紀さん(29)は「子どもたちの大胆な発想が仕事に刺激になる」と話す。

 立体工作教室は、伊勢原、厚木市内の公民館などでも開催している。同社は「25回は通過点。今後も続けていきたい」としている。

 カーモデラーは車の開発過程で、デザイナーが描いたスケッチを基に粘土の模型「クレイモデル」を制作する。スケッチ上は実現できそうなデザインも、実際に粘土で立体化するとできないことも多々ある。模型化でデザインに矛盾がないか、チェックできるという。

 テクニカルセンターには約200人のモデラーが在籍。電気自動車「リーフ」や「GT-R」、「エルグランド」など同社のほぼ全車種に携わっている。