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2年分で18億円 沖縄の県立病院、当直医師の残業代支払いへ

8/2(水) 7:45配信

沖縄タイムス

 沖縄県立病院の当直医師らへの時間外勤務手当の未払い問題で、県病院事業局(伊江朝次局長)は全6病院での未払い額が2015年度と16年度の合計で約18億6千万円に上ると概算し、該当者に相当分を支払う準備を進めていることが1日までに分かった。同局は「労働基準監督署からの勧告内容を精査し、従う方針を決めた。できるだけ早く支払い手続きを進めていきたい」と説明。財源を見極めながら、県議会9月定例会での予算補正を含め、早めに対応したい考えだ。(社会部・石川亮太)

 同問題では昨年8月に北部病院が、同11月に北部病院と南部医療センター・こども医療センターが、労基署から過去2年分の未払い賃金を支払うよう是正勧告を受けた。同局は全県立病院で共通した給与の取り扱いがあるとして、全6病院に15、16年度の当直医師の人数と未払い額の報告を求めていた。

 7月21日、債務者である各病院長が債権者の医師らに対して債務があることを認める承認をし、同日からさかのぼって過去2年分の支払期間を確定させた。公務員の給与請求権の時効は労働基準法で2年間と定められており、実際の支払額は概算額より少なくなる見込みだ。

 対象の医師らは延べ830人。病院別で最も報告額が多かったのは南部医療センターで約5億9千万円。最も少ない精和病院で約5700万円となっている。

 当直医師は午後5時から翌日午前8時半までの15時間半、救急対応などに当たる。未払いの背景には1972年に当時の厚生部長から各県立病院長に出された内部通知を受け、拘束時間のうち8時間を勤務とみなし、1時間当たり2・5割増で支給する「慣例」があった。

 県職員給与条例、規則では時間帯によって平日、土日・祝日は2・5~6割、時間外勤務が月60時間を超えた場合は最大7・5割の割増賃金を設定。労基署はこれに対し、拘束時間中は救急対応に備えた「待機」で勤務の一環であり、適切な割増賃金を支払うべきだと指摘していた。

 同局は6月30日、伊江局長名で同通知を廃止。7月分からは実質的な休憩時間を省いた時間外手当を支給している。

最終更新:8/2(水) 15:25
沖縄タイムス