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ノートPCには“正しい持ち方”がある?

8/3(木) 7:10配信

ITmedia NEWS

 ノートPCを持ち歩くとき、ほとんどの人はキーボード側の本体を手に持ったり、ディスプレイを折りたたんだ状態で脇に抱えたりしているはずだ。「何を当たり前のことを言っているんだ。ITmedia大丈夫か」といわれてしまいそうだが、まれにディスプレイのベゼル部分をつまむように持ち運んでいる人がいるそうだ。ITmedia社内にも……かつて存在した。

【画像:ノートPCの正しい持ち方】

記者A あくまでこれは同僚の話なんですけど、ベゼルを持って怒られている人がいましたね。指摘されても何が悪いのか全く分かりませんでした。あくまで同僚の話なんですけどね~。

 なぜベゼルを持ってはいけないのか。問題点を指摘するベテランの記者Bはこう説明する。

記者B ディスプレイのベゼルには、ディスプレイと本体をつなぐコネクターが入っている場合が多い。そこに強い力が加わると断線して壊れる可能性がある。ディスプレイとキーボード部分をつなぐヒンジにも負担がかかってしまうよ。

 IT・エレクトロニクスの業界団体である電子情報技術産業協会(JEITA)のWebページにも、故障を未然に防ぐ使い方としてノートPCの正しい持ち方が紹介されている。ここでもベゼルを持つことは御法度とされている。

 やはりベゼル部分を持つと破損の危険性があるのか。ITmedia NEWSで“PCメーカーの中の人”として連載を担当する日本HPの白木智幸さんに聞いてみた。

●ベゼルを持っても大丈夫な製品も?

記者A やっぱり、ベゼルは持っちゃだめですか。

白木さん 一部の法人向け軽量ノートブック製品は、ある程度の耐久性を担保しているので、ベゼルを持っても大丈夫です。ただし、会議で相手にPCをくるっと向けて画面を見せるという利用を想定しているので、ベゼルをつかんで持ち歩くようなことは推奨していません。

記者A 法人向け以外はだめですか?

白木さん コンシューマー製品や、重量のある15インチノートなどはお勧めできません。画面割れや液晶素子がダメージを受ける原因になります。

記者A 本体の端っこ(パームレスト部分)を持って運ぶのはどうでしょうか。

白木さん これも法人向け軽量ノートブックの話ですが、パームレスト部をつかんで持ち運ぶ利用方法は開発時のテスト要件に入っているので大丈夫です(推奨はしていない)。

記者A ベゼル部分を持ってはいけない理由として、コネクターなどが入っているからという話は本当でしょうか。

白木さん ベゼル部分には、ディスプレイの電源や信号ケーブル、上部にマイク、カメラ、これらの接続ケーブル、Wi-Fiのアンテナ、LTEのアンテナ(WWANがサポートされている機種の場合)、およびこれらの信号ケーブルが入っています。

 ディスプレイの画面が限界まで曲げられたり、限界まで一点で圧力を受けたりすると、液晶が損傷してしまいます。

記者A なるほど、とりあえず法人向けノートPC買ってきます!

●ベゼルレス、ヒンジレスも 進化を遂げるノートPC

 昨今のノートPCは薄型化や軽量化が進んでおり、ディスプレイサイズを保ったままPC本体のフットプリント(設置面積)を小型化するためにベゼルレスなモデルも増えてきた。

 最近は日本マイクロソフトの「Surface Pro」シリーズなどをはじめ、ディスプレイとキーボード部分が切り離せる2-in-1モデルも目立っている。記者Aのように、特に意識せずに故障の原因となるような使い方をしてしまう可能性も出てくるかもしれない。

 ノートPCは、ベゼルレス、ヒンジレスに限らず、今後もさまざまな形状のモデルが登場するだろう。ベゼルやヒンジの故障は減るかもしれないが、その分堅牢性などに不安が残る。従来のクラムシェルノートPCの持ち方に一喜一憂する暇もなく、記者Aは新たな問題に直面してしまうかもしれない。

 会社貸与のPCを壊してしまうと総務部から怒られるのはもちろんのこと、私物だった場合は余計な修理代で懐と心が痛む。あなたの周りにも“変な持ち方”をしている人はいないだろうか?

最終更新:8/3(木) 7:10
ITmedia NEWS

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