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スキマスイッチ史上初の対バンツアー追加公演は“スキマスイッチ vs スキマスイッチ”/レポート

2017/8/3(木) 21:45配信

エキサイトミュージック

 
■スキマスイッチ/【スキマスイッチ TOUR 2017“re:Action”S.S vs S.S】ライブレポート
2017.07.24(MON) at 中野サンプラザ
(※画像6点)

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シークレットゲストとして小田和正も登場

7月24日(月)、東京・中野サンプラザにて『スキマスイッチ TOUR 2017“re:Action”S.S vs S.S』が行われた。本公演は、ニューアルバム『re:Action』を携えた、スキマスイッチ史上初の対バンツアーの追加公演。ツアーはKANや奥田民生、RHYMESTERなど、アルバムに参加したアーティストを迎えて全国を巡ったが、追加公演では満を持しての“スキマスイッチ vs スキマスイッチ”。稀に見るコンセプトに、オープニングを飾る映像(バックステージからの生中継)でも「どんなライブになるんでしょうね」と語るなど、彼ら自身も楽しみにしているようだった。

大橋卓弥(Vo,Gt)と常田真太郎(Pf)がステージに姿を現すと、「今日はいろんなスキマスイッチをお見せできたらと思います」と話し、2人だけでその幕を開けた。「君の話」から始まり、「夏のコスモナウト」「種を蒔く人」などをアコースティックで披露。時折お互いを見合いながら、息の合った演奏で観客の意識をぐんぐんと引き込んでいく。

が、4曲目の「ハナツ」を演奏し終えると、「すっごい緊張した~」(常田)、「いつもと(会場の雰囲気が)全然違う。も~、僕らを驚かそうとして(笑)」(大橋)と、揃って本音をポロリ。また、スローナンバーが続く中、冒頭から立ち上がって観ている観客に向けては「みなさん立ってみたものの、どうしたものかなと(笑)。そんな時はさりげなく座っていいんですからね」と言って、場を和ませた。とはいえ、アコースティックパート後半は「Hello Especially」「Ah Yeah!!」というアップナンバーを演奏。大橋の言葉で一旦座った観客も再び立ち上がり、思い思い音に身を委ねた。

アコースティックパートが終わり、次はバンドパートかと思いきや、ステージに登場したのは大橋と常田の2人のみ。対バンツアー中はセットチェンジの間を利用して行なっていたというMCタイムを、そのまま踏襲する形でトークを展開していく。アルバム『re:Action』について、「自分たちと同じ、セルフプロデュースをしている人にお願いしたかった」(大橋)という制作エピソードの流れから、普段の制作についても言及。曲作りやプリプロ段階では「マネージャーやエンジニアもいなくて、本当に2人だけ」と言い、その時は大橋セレクトの通称“卓弥スイーツ”があるとのこと。それを「楽しみにしてる」という常田に対し、大橋は「2人とも身体を絞った時期は新曲作ってなかった(笑)」「『あいつら太り出したな』と思ったら、これは新曲が近いと思ってください(笑)」と話し、観客を笑わせた。

そして、いよいよライブはバンドパートへ。村石雅行(Dr)、石成正人(Gt)、種子田健(Ba)、浦清英(Key)、松本智也(Per)というバンドメンバーとともに、「パラボラヴァ」で華やかにスタート。「ズラチナルーカ」では、それぞれの楽器が絶妙なバランスを保ちながらも、折り重なるように押し寄せるサウンドで聴き応えたっぷり。また、『re:Action』で自らリプロデュースを施した「奏(かなで)」は、より深みを増した歌と音色で観客を包み込んだ。

大橋が「僕、MCでいつも声が枯れるんですよ(笑)」と、思わず反省(?)するほど大いに盛り上がったMCを挟み、バンドパートも中盤戦に突入。すると、この日は9月13日にリリースされる新曲「ミスターカイト」をいち早く披露。「僕たちがやりたいものをまとめた曲」だというこの曲は、社会派な歌詞と力強いリズムと音色で、スキマスイッチの新しい一面を見せてくれた。

ライブが進むごとに、ますます熱を帯びてくる2人。その後も「キレイだ」やアコースティックパートに続いての「Ah Yeah!!」、ラストは「トラベラーズ・ハイ」で本編を締めくくった。

本編終了までで2時間半。スキマスイッチ vs スキマスイッチという、スペシャルな内容で観客を楽しませてくれた彼らだったが、アンコールではシークレットゲストとして小田和正が登場! 何も知らされていなかった観客からの歓声と拍手が響く中、右手を軽く上げながら姿を現した小田は、「スキマには本当にいつもお世話になってます。それを少しでもお返しできないかと思って、やってまいりました」と、この日の公演に駆けつけた理由を茶目っ気たっぷりに話した。

常田が「すごく小田さんが好きで、選ばせていただいた」という「恋は大騒ぎ」では、小田、大橋に続き常田が歌声を披露する場面も。さらに「ラブストーリーは突然に」では、小田と大橋が客席に下りていく光景も見られ、観客の興奮と歓喜が会場を埋め尽くした。そして最後に、『re:Action』で小田がプロデュースを担当した「君のとなり」を3人で演奏すると、小田は2人と固い握手を交わした後、観客に「スキマをよろしく!」と言い残してステージを後にした。

そんな小田に続くようにバックステージへと消えて行った2人だったが、客席からの鳴り止まない拍手に、この日5回目の登場。「そうやって呼べば出ると思って(笑)」としながらも、「でも、実はすごく緊張して、もう少し騒ぎたいと思ってた!」と、笑顔で語る大橋。最後は「全力少年」を、文字通り“全力”で会場中を駆け巡り、3時間超に及ぶ公演を締めくくった。

またこの公演後に、ファイナル公演大阪・オリックス劇場で行われ、『ミスターカイト / リチェルカ』をダブルA面とし、「さよならエスケープ」「ココロシティ」も収録された豪華4曲入りのオリジナルジングルを約2年ぶりにリリースすることが発表された。新しいスキマスイッチを垣間見せてくれた、あの「ミスターカイト」をCDでぜひ聞きたいものだ。
(取材・文/片貝久美子)