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専門外の守備でも光る、阪神・大山が持つ「指先の感覚」

8/3(木) 14:00配信

デイリースポーツ

 プロ野球の世界でも、一つのアウトを取るのに冷や汗をかくことがある。高々と上がった飛球に対し、落下地点に入ったとしても風で流されたり。捕球する本人に余裕があったとしても、見る側からすれば勝手にいろんな場面でヒヤヒヤする。

【写真】キャンプ時から評価が高かった大山の守備

 そこで今回、注目するのは送球。内野手がゴロを捕球し、一塁へ転送するとき「大丈夫かな」と、一瞬でも不安を抱いたことがある人は多いのではないか。

 プロの選手でも、イップスを持っている人は多いという。「送球ミスによって大切な試合に負けた」など、苦い過去を引きずる。精神的な原因で腕が振れなくなったり、動作をする上で支障が出て本来の動きができなくなるのだ。

 しかし、技術が精神的な原因を上回れば“発症”することは少なくなるという。あるトレーナーは「イップスの人に多いのは肩で投げようとしたり、肘の使い方を気にしたりする人。でもそれは理論的に言えば違う。指先の感覚で投げるのが一番大事」。フォームがきれいではない人でもしっかりと胸に送球できる選手がいる。それは指先でボールに力を伝えることができるからだ。

 現在の阪神で理想的な球を投げるのは、ドラフト1位・大山だという。前出のトレーナーは初めて大山のキャッチボールを見た時から「ものすごくきれいなボールを投げる」と驚いたという。続けて「大山は確実に指先で投げる感覚を持っている」と断言する。

 それを実証するようなプレーは出た。7月2日のヤクルト戦(甲子園)。今季最多の8連敗を自身のプロ初本塁打で止めた翌日の試合だ。1点を争う接戦で、プレッシャーのかかる場面で一塁を守っていた大山に打球が飛んだ。四回1死一、三塁。ボテボテのゴロに猛チャージをかけ、本塁に送球。三走の山田を好送球で刺した。

 金本監督も「微妙なタイミングだったが、ほんとよく刺してくれた。ナイスプレー」と称賛。本職の三塁ではないポジションで非凡な才能を見せた。やはりその緊迫した場面でキッチリと守備をこなすことができるのはプレッシャーをはねのける「技術・自信」があるから。現在は外野でも出場機会が増えているが、レーザービームでチームを救ってくれる日もそう遠くはないはずだ。(デイリースポーツ・山本真吾)