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ミキサーズラボ、世界で82台しかないカッティングマシンを導入

8/3(木) 12:20配信

Stereo Sound ONLINE

アナログレコードのマスタリング/カッティング業務も開始

 ミキサーズラボ ワーナーミュージック・マスタリングは、このたびラッカー盤のカッティングマシンを導入。CD/ハイレゾのマスタリングに加え、新たに7月よりアナログレコードのマスタリングならびにカッティング業務を手がけることとなった。

貴重なカッティング中の画像も

 これを期に、同社のマスタリング・スタジオを、カッティング・エンジニアを務める北村勝敏さんが案内してくれた。

 今回導入したのはドイツ、ノイマン社の「VMS 80」。かつてレコードが主流だった当時、82台のみが製造されたと言われる貴重なヴィンテージ機だ。しかも、米国のマスタリング・スタジオ、スターリング・サウンド等で活躍したプロダクト・デザイナーChris Muth氏によってチューニングが施されているというから驚きだ。

 カッティング作業で重要な、コンソールと呼ばれる操作卓で使われる機材の多くも貴重な品々。メタリカや、ガンズ・アンド・ローゼズ等のビッグアーティストを多数手がけ、2012年に亡くなったマスタリング・エンジニア、Grorge Marino氏が生前使っていたものだそうだ。

 いずれもコンディションは良好で「スタジオに搬入したその日から問題なく動作した」そうだ。

 同社のカッティング工程では、384kHz/32bitのPCM音源をDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)から送出する。それをカッティングコンソールに送り、音量レベルや、コンプレッサー、ハイ/ローパスフィルターの調整を実施。その後、音声信号を増幅するカッターアンプ(ノイマンSAL74B)を介して、カッターヘッド(同・SX74)がラッカー盤に音溝を刻む。

 カッターヘッドの動作原理はスピーカーとほぼ同じ。入力した音声信号がスピーカーコーンを振動させる要領でカッターヘッドの針が振動し、ラッカー盤に音溝を刻んでいく。その際に、カッティング・エンジニアは記録する音源に合わせ、音溝のピッチ(間隔)などに細かい調整を行なうという。

 前出の北村さんによると、「どんな音量で、どこまでの高い音、低い音をラッカー盤に記録できるか、長年の経験と勘を頼りに、テストを繰り返しながら仕上げていきます」とのこと。

 また、「アナログレコードブーム再来と言われる昨今ですが、ミキサーズラボ ワーナーミュージック・マスタリング自らがカッティングした高音質なレコードを、どんどん世の中に送り出していきたいです」と意気込みを語った。

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最終更新:8/3(木) 12:20
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