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中上貴晶、2度の不運に見舞われ表彰台獲得ならず「悔しいし、チームに申し訳ない」/鈴鹿8耐

8/3(木) 16:23配信

motorsport.com 日本版

 鈴鹿サーキットで行われた2017“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会。#634 MuSASHi RT HARC PRO.Hondaから参戦した中上貴晶は、トップ奪還まで間近と迫っているところでまさかの転倒。悔しい4位フィニッシュとなった。

【写真】優勝したのは、#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀克行/アレックス・ローズ/マイケル・ファン・デル・マーク)。チームとしては前人未到の3連覇達成

 中上は、チームの大黒柱的存在である高橋巧、現役MotoGPライダーのジャック・ミラーとともにヤマハ勢の3連覇を阻止するべく、序盤から果敢に攻めていく。

 レース開始2時間を経過したところでミラーからバトンを受け取りコースインした中上。トップを快走する#21 YAMAHA FACTORY RACING TEAMのマイケル・ファン・デル・マークとの差を縮め、一時は1秒後方まで接近する走りを披露していた。

「事前テストの状況だったり、ウィークを通してみても、自分よりマイケル(・ファン・デル・マーク)の方が速いなというのがわかっていたので、しっかりついていって、バックマーカーも処理しながら2分08秒前半のペースで、マイケルとの差を詰めていきました」

「結構近い位置まできて『これは抜けるな』という感じはありました。そこまでいっぱいいっぱいというのはなかったでしたし、バックマーカーとかが多いので、ミスとか接触がないように冷静に対応していました」

 しかし、一瞬のミスや不運でレース展開が大きく変わってしまうのが鈴鹿8耐。71周目のヘアピンで減速した時にバイクが予想外の挙動をし転倒。これで左側のステップが破損してしまった。

「ヘアピンでは自分でもまさかの転倒で、ブレーキングも普通でしたし、そんなバカなこともしてなかったんですけど、一番低速のところでフロントがゆっくり切れていくような形になってしまって、リヤがクルッと回るように転倒してしまいました」

「ブレーキとかクラッチは大丈夫したが、左側のステップが折れてしまいました。(転倒だけに関しては)そこまで致命的なロスではなかったので、本当はそのまま行きたかったのですが、ステップがないと走れなかったので、ピットに入ってきてステップだけを交換して復帰しました」

「自分でもまさかというか、落ち着いていけていたし転倒する雰囲気もなかったです。本当悔しいというか、チームに申し訳ないという気持ちでしかないです。そこまではいい流れできていましたし、転倒するまでは追いつめていたので、自分がそれを崩してしまいました」

 すぐにピットインし、チームは迅速な作業でステップを交換。ほぼ1周近い遅れとなってしまったが、その後も高橋、ミラーの頑張りもあって、なんとかトップと同一周回でレースを進め、逆転のチャンスを待った。

 しかし、チェッカーまで残り1時間。中上が乗っていたスティントでまた不運に見舞われる。今度はリヤのホイールが破損し、それが原因でスローパンクチャーが発生。ペースダウンを余儀なくされ、最終的には予定より早めのピットインを余儀なくされてしまった。結局、ここでのタイムロスで上位との差が広がってしまい、最終的に4位フィニッシュと表彰台獲得とはならなかった。

「リヤのホイールが割れてしまって、そこから空気が漏れて、結果的にリヤタイヤがパンクしてしまいました」と、その時の状況を語った中上。自分が担当したスティントが不運が立て続けに起こり、悔しい表情をみせていた。

「8耐は本当に難しいなと改めて思いました。自分もがっかりですし、これだけ大勢の人たちが力を合わせて優勝を目指しているのを知っているだけに、こういう結果に終わってしまって、脱力感というか…もちろん嬉しくはないですね」

 今週から再び、MotoGPの後半戦が始まり、早速チェコGPでのレースを控えている中上。この鈴鹿8耐での経験を生かして次につなげて行きたいと語った。

「ただライダーとしてはいい経験をさせてもらえたので、将来もそうですし、今自分のメインでもあるMoto2につなげていきたいです。本当に多くのことを学ばせてもらいました」

 今後は、また彼の主戦場であるMoto2で戦っていくことになるのだが、来年以降の鈴鹿8耐参戦については、まだ未定なものの「機会があれば、またリベンジしたいです」と力強くコメントしていた。

吉田知弘