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「みらい」はどこへ… 新港再開発で監視艇移転迫られ

8/3(木) 12:12配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜・みなとみらい21(MM21)新港地区に横浜税関が係留している新鋭監視艇「みらい」(85トン)が移転を迫られている。係留場所が横浜市の再開発計画地に当たるためだ。行き先のめどは立っておらず、税関職員からは「市民が名称を決めただけに、できればMM21地区で親しんでもらいたい」との声も漏れる。

 みらいは全長30メートル、全幅6メートル。航行速力は約30ノット。大型監視艇を係留する浮き桟橋がある新港ふ頭「6-1街区」(同市中区、約1・8ヘクタール)を拠点に、東京湾や相模湾などの沿海で不正薬物などの密輸の監視・取り締まりを担っている。2016年に新造したばかりで、一般公募で市民3人が命名した。

 市は、同街区に客船ターミナル施設を整備する計画で、大型客船向けに改修中の新港9号岸壁とともに19年春ごろの完成、オープンを目指している。

 整備には民間の資金を活用する方針で、開発事業者の公募に応じた1団体がこのほど登録手続きを済ませた。市は9月中に事業者を決める予定で、担当者は「事業者の意向があれば、着工時期の前倒しや監視艇を係留する水域を活用する場合もある。税関には協力をお願いしたい」と早期の移転を求めている。

 横浜港では観光集客施設などの開発が進む結果、業務船が係留できる岸壁が減っている。タグボートは、新港ふ頭から移転した山下ふ頭でも近く再開発が始まることから、新たな係留場所を探さねばならないという。

 大さん橋近くの船だまりも混雑している。税関監視艇「つくばね」(41トン)の拠点となっている同税関監視部分庁舎の船着き場では大型のみらいは係留できない。税関担当者は「係留場所が遠くなれば機動力が落ちてしまう」と心配する。