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今宮純によるF1ハンガリーGP採点:ゲームメーカーとしてファンを魅了したキミ

8/3(木) 13:28配信

オートスポーツweb

 F1ジャーナリストの今宮純氏が独自の視点でドライバーを採点。週末を通して、20人のドライバーから「ベスト・イレブン」を選出。予選やレースの結果だけにとらわれず、3日間のパドックでの振る舞い、そしてコース上での走りを重視して評価する。 
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☆ ルイス・ハミルトン
 ハンガロリンク・マイスター、5PPと5勝は実に50%の獲得率(出走10回)。ところが初日からマイスターらしくない走りが続いた。セクター1の二つのコーナーでブレーキングタイムを削る本来の鋭さが見られず、予選ではしきりにタイヤ振動を訴え4位。レース終盤、バルテリ・ボッタスに3位を譲るプレーに、今年のパートナーとの関係が昨年までと全く違うのがよく分かった。(神対応のいい人ルイスに☆)……。

F1第11戦ハンガリーGPでワン・ツーを達成したフェラーリ


☆ ジョリオン・パーマー
 どうしても予選でニコ・ヒュルケンベルグに接近できないのは、セクター自己ベストをそろえるラップを完成できないからか。イギリスGPと同じ11位、金曜に2度クラッシュしたのを考慮すれば悪くはない。チーム指示に従いエースを前に出し決勝12位、これも前戦と同じ結果。

☆ セルジオ・ペレス
 ワーストに近い予選14位から、フォース・インディア失速の窮地を挽回する8位へ。1周目にエステバン・オコンと接触しながらも混乱をかき分け6ポジションもアップ(!)、これが効いた。11戦で101点、ベスト4チームの彼らは昨年時点と比較すると“27点増”。ここまでリタイア(事故)わずか一度、安定力はトップレベル。

☆☆ ストフェル・バンドーン
 フェルナンド・アロンソとの差0.345秒、接近していたのにQ3で広がってしまったのは残念。マクラーレン・ホンダ最大のチャンスにダブル入賞10位も、ピットストップ時の停止位置オーバーが惜しまれる。次は母国ベルギーGP、既に指定席はソールドアウト、25万人以上の人出が予想されている。


☆☆ カルロス・サインツJr.
 完走すれば入賞率は100%、ポジションアップ・レースを重ねる。同郷先輩とのバトルがこの日の見せ場、きわどいプレーを通じて学ぶことがあったはずだ。先輩の技を後輩はコース上で盗まねば……。

☆☆☆ ポール・ディ・レスタ
 いちばん彼が速かった。正確なピットストップ最速2.24秒、2位ストロール2.33秒、ウイリアムズ・チームが1-2。ここのピットレーンはコンクリート舗装なのでグリップ感がかなり違い難しい。予選からすべてぶっつけ本番、ピットストップ練習など未体験、その状況できっちり実行したのを誉めたい(ちなみにマクラーレン勢は3秒以上で最下位)。


☆☆☆ バルテリ・ボッタス
 華はなくとも味がある――。5戦連続表彰台でいつものように礼儀正しい態度でいたボッタス。このレースとは直接関係ないかもしれないが、日頃からユニークなトレーニング・メニューを陸上競技場でやっている。スピード・ダッシュ(加速力)と、ステップ・ラン(敏捷性)をミックスした練習法はアスリートと同じメニュー。フィジカル能力では今彼がナンバーワンではないか。

☆☆☆ ダニエル・リカルド
 FP3で起きたハイドロ・トラブルが無かったなら、少なくとも2列目は確実と思わせるマシンの仕上がりでいた。直線で劣ってもコーナー・ボトム速度は明らかに速く、十分に2強マシンに迫れたはず。それだけにスタート後の同士討ちに怒り心頭。しかしそれをしこりにせず、若い相棒とすぐ和解したリカルドは度量が広い。



☆☆☆☆☆ セバスチャン・ベッテル
 土曜からフル・ダウンフォース設定に調整を加え、SF70Hは生き返った。レッドブル王者時代を思わせるような盤石なコーナリング、ラインがぶれず修正もない。新記録PP平均速度206.770KMHは昨年スペインGPのそれを超える(!)。

 ハンガロリンクを“低速”でなく“中速コース”に変えてしまったのだ。ステアリング・ポジション問題を抱えたままの70周、集中力が途切れることなく46勝目。

☆☆☆☆ フェルナンド・アロンソ
 61周目 1分20秒841 → 65周目 1分20秒745、そして69周目 1分20秒182。この23回目の最速ラップは昨年イタリアGPで意図的にフレッシュタイヤ交換によって記録したのとは意味が違う。チームへの“メッセージ”が込められていたと思う。『決断の夏』メルセデスPUで走る選択肢も浮かんできている……。

☆☆☆☆☆ キミ・ライコネン
 ファン目線を尊重しよう。昨年に続いて今年も『ドライバー・オブ・ザ・デイ』連続受賞(今季は初)。1勝と2位6回、表彰台最多8回、勝てそうで勝てなくともゲームメーカーとしての存在感がファンをひきつける。1位ベッテルを背後で守る鉄壁なドライビング、後半戦もそれが必要になるときがきっとある。フェラーリはスピード感を持って新契約に取り組むべきだ。



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